【小説】あったらイイナを具現化!モノづくりについて 僕たち若手が語ってみた。vol.20
4日目:日本の市場動向について Part.4
『金属容器の市場動向について』
(金子)
次は金属容器の動向について話します。
先ずは金属の飲料缶の種類についてです。
飲料缶の種類
・金属缶には材料により、ブリキ缶、
スチール缶、 アルミ缶などに分か
れている。
・アルミ缶やスチール缶は耐熱性や
飲料の劣化を防ぐ為の外部からの
遮断性に優れている。
・飲料容器は、その他ペットボトル、
ガラス瓶、紙パック等があり、
それぞれ長所と短所がある。
・例えば、アルミ缶は外部からの影響
を受け難い。遮断性の特性を活かし、
品質劣化が早いビールなどの容器と
して利用されている。
・また、アルミ缶は再利用コストが
安く、耐久性や再利用時の品質が
良い長所がある。
・再利用コストの比較では、
アルミ缶(0.21円)
ペットボトル(5.42円)
ガラス瓶(8.36円)
(日本アルミニウム協会)
・一方、ペットボトルは、キャップに
よって何度でも密封できる一方で
耐熱性や遮断性が、やや金属より
ない為、ミネラルウォーターや
清涼飲料などに使われている。
(徳馬)
しっかりと特徴毎に使い分けられて
いるんだね。
(金子)
次は、国内の市場動向です。
国内の市場動向(概要)
・アルミ飲料缶需要、20年は0.2%増
の見込み
・国内のアルミ缶需要は、2015年から
16年のピークを境に減少。
(アルミ缶リサイクル協会)
・缶コーヒーのペットボトル化や若者の
ビール離れが減少につながっていると
分析されている。
・飲料用アルミ缶の輸出入を加味した
国内需要量は19年に前年比0.3%増
の217億缶を見込み。
・ビール缶が0.8%減、ビール以外の
飲料缶が1.8%増となり、20年の
需要量も0.2%増とほぼ同水準となる
予測。
・脱プラスチックの流れを受け、リサイクル
が容易なアルミ缶に流れが向いてきたよう
にも見える。
・スチール缶の19年の消費重量は、前年比
2.7%減の42万6588トン
(スチール缶リサイクル協会)
(須崎)
これからも伸びが期待されているんだね。
(金子)
国内のシェアだけど、このようになっている。
国内のシェア
【アルミ缶のシェア】
・東洋製缶グループ:約30%
・大和製缶:約25%
・ユニバーサル製缶:約25%
・昭和アルミニウム缶:約15%
【スチール缶】
・東洋製缶:約60%
・大和製缶:約25%
・ホッカンホールディングス(HD)
:約10%
(宮地)
東洋製罐が強し!なんだね。
(金子)
次に世界に目を向けると
このようになっている。
世界市場シェア
金属缶メーカー各社の売上高より
1位:クラウン(28%)
2位:ボール(26%)
3位:シルガン・ホールディングス(11%)
4位:アルダー(10%)
5位:東洋製罐(6%)
各社の概要
Crown Holdings(クラウン)
・1892年設立。米国に本拠を置く金属製
包装メーカー。
・飲料向けから家庭用品向けの金属包装
を展開。
Ball Corporation(ボールコーポレーション)
・米国に本拠を置く食品・飲料品用缶
メーカー。
・アルミニウム飲料缶、塗料用エアゾール
缶、プラスチック飲料ボトル、食品用
プラスチック容器等も展開している。
Silgan Holdings
(シルガン・ホールディングス)
・米国に本拠を置く金属容器やパッケージ
メーカー。
・アルミ容器やプラスチック容器事業も展開。
Ardgh(アルダー)
・ルクセンブルクに本拠を置くガラス・金属
容器メーカー。
・元は、ガラス容器メーカーとして創業。
東洋製罐
・日本を代表する金属缶・容器メーカー。
(徳馬)
世界に目をむけると東洋製罐が5位なんだね。
でもすごい!
(金子)
その他の日本メーカーとして、
昭和電工
・1939年に設立。
・日本を代表する化学・素材メーカー。
ユニバーサル製缶
・2005年に三菱マテリアルとホッカンホール
ディングスのアルミ缶事業が統合して誕生。
三菱マテリアル
・1871年の九十九商会の炭鉱事業を源流
とする三菱グループの中核を担う非鉄金属
メーカー。
・1990年に三菱金属と三菱鉱業セメントが
経営統合し誕生。
(須崎)
大きな会社ばかりで驚きだ。
(金子)
その他の海外メーカーもこのような会社が
ある。
Sonoco Products(ソノコ)
・米国に本拠を置く総合包装品メーカー。
・金属・プラスチック製蓋、産業用紙包装
の事業に強い。
Metal Container Corporation
(メタル・コンテナー・コーポレーション)
・ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ
・インベブ社傘下の飲料用缶メーカー。
ビール缶に強い。
CAN-PACK(カン・パック)
・ポーランドに本拠を置く飲料缶メーカー。
・欧州を中心に展開している。
(宮地)
金属容器メーカーはグローバルですごいね。
(金子)
以上で金属容器の市場動向は終了です。
他の容器ともコラボを考えてアイデアを
出していけば面白いと思うよ。
(徳馬)
みんなお疲れさまでした。
最後に4日間のまとめをして
今回は終えよう。
先ずはガラス容器のまとめを
宮地、お願いします。
次回‥
4日目:それぞれのまとめ
Part.1(ガラス容器)
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