「中年の危機」に代わるもの/チップ・コンリー TED Talkより
https://www.ted.com/talks/chip_conley_an_alternative_to_the_midlife_crisis?language=ja
Mid Life Crisis と言ったら、少しはかっこよく聞こえるかもしれませんが、日本語に訳すと「中年の危機」になり、どうも冴えない。
若い人たちから、「おっさんたち、いい大人なんだから、自分で解決しなよ!」って言われちゃうかも。
しかし、「中年の危機」は次の段階に進むための大事な時期でもあるのです。
このTED Talkは、anti-agingじゃなくて、pro-agingでいきましょう!と言う僕らにとっては嬉しいお話です。
このTED Talkの中から、気になる表現を拾っていきましょう。
The dreaded midlife crisis is the butt of all kinds of jokes, but it's also a serious matter.
「恐れられているミッドライフクライシス(中の危機)は、あらゆる種類のジョークのネタにますが、同時に深刻な問題でもあります。」
「dread」は「恐れる」や「怖がる」という意味です。名詞として使われると、「恐れる」や「不安」といった意味になります。
「butt of」は「〜の対象」「〜の対象」という意味です。
Adolescence didn't even exist until 1904, when society realized that just because you hit puberty didn't mean you were an adult.
「思春期という概念は1904年まで存在していませんでした。その頃、社会は、身体的な成長を迎えるだけでは大人になったわけではないと理解しました」
Adolescence 心理的・社会的な成長過程
Puberty 身体的な成熟
1904年という年は、アメリカの心理学者G・スタンレー・ホールが「**思春期(思春期)」「思春期(Adolescent)」という概念を初めて明確に定義した年です。この年に彼は『思春期:その心理学とその関係』思春期を独立した発達段階として認識しました。
したがって、この1904年は、思春期を発達段階として理解する視点が社会的に導入された重要な年を意味しています。
Those two life stages got a whole lot of love, but there's a life stage in the middle that didn't get much respect.
「これら 2 つのライフ ステージ(思春期と老年期)は大いに愛されましたが、真ん中のライフ ステージはあまり尊敬されませんでした。」
「whole Lot of love」は「たくさんの愛情」や「いっぱい愛されること」という意味です。
Midlife is the natural outgrowth of the three decades of additional longevity we were granted in the 20th century.
「中年期は、20 世紀に私たちに与えられた 従来と比べて30 年の長寿化の結果生まれました。」
「outgrowth」とは、あることから「自然に生じた結果」や「発展したもの」という意味です。
「longevity」とは、長寿の意味です。
It bottoms out around 45 to 50, although your mileage may vary.
「個人差はありますが、45 ~ 50 あたりで底を打ちます。」
「mileage」は本来「走行距離」や「燃費」を意味しますが、この表現では「効果」や「個人差」を指す比喩的な意味で使われています。
「your mileage may vary」という表現は英語でよく使われるフレーズです。 この場合の「走行距離」は、実際の走行距離や燃費とは関係なく、「結果や効果は人によって異なる」や「状況」 「により異なります」のような意味を込めて使われます。
この表現は当初商品やサービスの広告で、「実際の効果は使用者によって違う可能性がある」といったニュアンスで使われていましたが、現在では日常会話や文章でも「個人差があります」「人それぞれです」と言う意味で使われます。
On the other side of that, though, the good news is that, from age 50 on, we get happier and happier.
It's called the U-curve of happiness.
「その一方で 良い知らせもあります 50歳以降 幸福度は上がり続けるのです。」
「これを幸福のU字カーブと呼びます」
「U-curve of happiness(幸福のU字曲線)」は一般的な表現として使われます。これは、年齢とともに幸福度が変化する傾向を示した概念で、多くの研究で見られるパターンです幸福度が若年期に高く、中年期に低くなり、今後さらに高齢期に上昇するという「U字型」の見通しを描いて考えられています。
この「U字型の幸福度」は経済学心理や学問分野で広く知られており、特に中年期には幸福度が低下し、その後回復します。
Just as a caterpillar eats incessantly just before it's about to spin its chrysalis, so do we, as young adults, madly consume and produce.
「イモムシがさなぎを紡ぐ直前に絶え間なく食べるのと同じように、私たち若者も夢中になって消費し、生産します。」
「it's about to」は「突破〜しようとしている」や「〜する直前である」という意味です。
「spin」の意味は、ここでは「(糸を)紡ぐ」や「(繭やさなぎを)作る」という意味です。
「chrysalis(クリサリス)」とは、「さなぎ」の意味です。
And then, the caterpillar decides to take its midlife break in its chrysalis, which is dark and gooey and solitary, but it's also where the transformation happens.
「その後 イモムシはサナギの中で 中年期の休息を取ります そこは暗く粘ついて孤独ですが、そこは、変化が起こる場所でもあります。」
「gooey(グーイー)」とは、粘り気があって柔らかく、ねばねばした状態を表す形容詞です。
So to recap, the caterpillar consumes, the chrysalis transforms and the butterfly pollinates.
「要約すると イモムシは消費し サナギは変身し チョウは花粉を運びます」
「So to recap」を和訳すると、「結局は要約すると」または「考えると」になります。
「recap」は「要約するもう一度要点を考える」と言う意味の動詞です。これは「recapitulate(再現する、要約する)」の略語で、これまでの話や議論の主要なポイントを要約する場合に使われます。