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【ChatGPT】チャット履歴の管理方法(検索・保存・共有)【重要】履歴検索機能についてのアップデート有り


はじめに

ChatGPTを使っていると日々溜まっていくのが 画面左列(サイドバー)の「チャット履歴」。
ヘビーユーザーは数日前の履歴にさかのぼるだけでも大変です。

ChatGPTのチャット履歴をどのように管理していますか?
例えば、1ヵ月前のチャット履歴を見たくなった場合、どうしていますか?
いつ書いたか忘れた。チャット履歴のタイトルも覚えてないから探せない。それで諦めている事は無いでしょうか?
それはもったいなさすぎます。

自分が生成した貴重なデータ。
ChatGPTのチャット履歴は、それが蓄積している宝の山です。
存分に活用しましょう。

活用するための管理方法は、目的別にいくつかあります。
本稿では、管理方法を目的を検索、保存、共有の3つに分類しました。

注意点としては、ChatGPTのデフォルトの機能では、これらの管理目的を達成できない場合があります(特に検索)。
チャット履歴を必要なタイミングで活用するために、以下の目的別管理方法を一通り知っておいても損はありません。

検索

ChatGPTの検索機能

ChatGPTのスマホ版や、Macデスクトップアプリは、チャット履歴の検索機能がついていますので、これを利用して過去の履歴に辿り着いて、利用できます。Webブラウザ版には検索機能はありません。

確かに、ChatGPTは、ユーザーの利用履歴を全てOpenAIのサーバに保存してあるので、検索機能を使用するのは理に適っている手段です。
しかし、ChatGPTのデフォルトの検索機能には重大な欠点があります。その欠点とは、直近7日間までしか遡って検索できないことです。
したがって、実際のところ、検索機能は使い物になりません。

⭐️重要なアップデート


ChatGPTで、履歴の検索機能がアップデートされました。
それによりアカウント開設時より溜まっているチャット履歴が全て検索できるようになりました。
これですべての問題が解決してしまう方もいるはず。

詳しくは、以下をご一読ください。


7日間しか遡れない
Macデスクトップアプリ。同じく7日間しか遡れない

Chrome拡張機能:GPT Search

そこでおすすめしたいのが、この「GPT Search」というChrome拡張機能のインストールです。
無料でインストールできて、しかもデザイン的にも周囲に馴染んでいます。
利用できるブラウザはChrome限定です。
このようなChrome拡張機能をWeb版ChatGPTに導入します。

この拡張機能をChromeにインストールして有効化すると、ChatGPTの左上の部分に自然な形で登場します。

最初から自然に周囲に溶け込んでいる秀逸なデザイン

「猫」というキーワードで検索した結果の日付をご覧ください。
2023年3月です。
この頃、ChatGPTの有料版に加入したので、ほぼ最初の頃のチャット履歴です。これは便利です。

ということで、現実的には、検索を行うには、このChrome拡張機能「GPT Search」の利用が一番便利ですので、全ChatGPTユーザーにおすすめします!

保存

コピー&ペーストで手動保存

ChatGPTにチャット履歴の保存方法を質問すると返ってくるのがこの答え(他の場所にコピペ)です。
特に重要な会話や結果を、メモアプリやテキストエディタにコピーして保存します。ドキュメントとしてまとめておくことで、後から必要なときに簡単に検索・参照できるようになります。
確かに、最も簡単かつ確実に保存できますが、毎回の手間がかかるという欠点があります。

  • テキストファイルやスプレッドシート: メモ帳やWord、Excelなどに結果を保存。

  • クラウドドキュメント: GoogleドキュメントやMicrosoft OneNoteを使って、いつでもアクセス可能に。

  • Notionなどのノートアプリ

もっとラクにできる方法は他にないのでしょうか?

プロンプトで履歴をファイル出力し保存

その他の手段としては、プロンプトでチャット履歴をファイル出力する方法があります。
これは、ChatGPTの有料プランに申し込んでいる場合のみ、コードインタープリター機能を利用して履歴をファイル出力することができます。
例えば、一連のチャットが終了し、保存しておきたい場合に、以下のプロンプトを入力します。

以上のスレッドの会話全てをテキストファイルで出力してください。

これで、自動的にコードインタープリターが起動し、それまでの会話を取得してファイルに出力してくれます。
これはこれで、便利な方法です。
ファイルができあがると、以下のように、ダウンロードリンクが示されます。

ちなみに、ファイルの中身は以下のようになります。
「ユーザー」と「アシスタント」という形で、ユーザーとChatGPTのどちらが発言したものかを区別できます。

ユーザー: バンドン会議とは何ですか?
アシスタント: バンドン会議(Bandung Conference)は、1955年4月18日から24日にかけてインドネシアのバンドンで開催された、アジア・アフリカ諸国による国際会議です。正式には「アジア・アフリカ会議」と呼ばれることもあります。(以下省略)

欠点は、チャット履歴が長すぎると、コードインタープリターの計算が途中で止まってしまうことです。

GPTsを呼び出してチャット履歴を保存

次の方法は、プロンプトを毎回書くのは面倒な方向けに、前項のプロンプトと同じ働きをするGPTsを作りましたので、それを使っていただいてチャット履歴をファイルに保存するやり方です。
前項のプロンプトより優れた点としては、「保存」とだけ入力すれば、あとはファイル出力までGPTsが進めてくれる点です。

このGPTsをサイドバーにピン留め(お気に入り登録)しておけば、@メンション機能、すなわちプロンプト入力欄に@を入力するとどのスレッドからも呼び出せます。テキスト、Word、Excel、パワーポイントファイル形式での出力に対応しています。
ChatGPTユーザーは無料で利用できます。自由にご利用ください。
ただし、この場合もプロンプト入力の場合と同様、チャット履歴があまりに長いと、途中で処理が止まってしまう可能性があります。

GPTsのActions機能を使用して外部にチャット履歴を保存

その他のチャット履歴保存の方法として、外部と通信するGPTsを作成し、Googleスプレッドシートなど、外部のファイルにデータを記憶するやり方があります。

具体的には、チャット履歴を取得して、GPTsの外部通信機能を使用し、Googleスプレッドシートなどに記録します。

そのプロセスは、以下のとおりです。

  1. GAS(Google Apps Script)でWebアプリを開発し、そのWebアプリのAPI目掛けてGPTsがチャット履歴情報を送信してきます。

  2. 情報を受け取ったGASがGoogleスプレッドシートにその情報を記録します。

これはGASとGPTs両方の開発の手間はかかりますが、 一旦作り上げてしまうと、あとはスプレッドシートに蓄積したチャット履歴を自由自在に再利用できて便利です。

チャットの履歴が溜まったら
@メンション機能でGPTsを呼び出します
「保存」と入力すると、外部のGASにチャット履歴を送信します
チャット履歴を保存したスプレッドシート

このように、開発の手間はかかるものの、外部に情報を保存すると、チャット履歴の活用の幅が広がります。
活用という意味では、一番でしょう。
Googleスプレッドシートだけではなく、SlackやNotionにチャット履歴を送るGPTsを開発することも可能です。

データのエクスポート

ChatGPTでは、個別のチャット履歴ではなく、アカウントの全チャット履歴を一括してエクスポートすることができます。

[右上のアイコン]→[設定]→[データコントロール]→[データをエクスポートする]→[エクスポート]→[エクスポートを確認]
を実行することで、一括エクスポートが実行されます。

数分経つと、以下のようなメールが送られてきます。
緑色のボタンを押すと、エクスポートが開始します。

データエクスポートのダウンロードボタンを押すと、圧縮ファイルがダウンロードされます。
今回は121MBでしたので、それほど大きいものではありません。

大きいものではない、ということは、生成した画像や生成したWordファイルなどのその他のファイルはもちろん、アップロードした画像やその他ファイルは含まれていません。
チャット履歴としてのテキストのみがエクスポートされています。
ファイル形式は、以下のフォルダ構成にあるように、htmlとjsonです。

ダウンロードした圧縮ファイルを解凍したフォルダの構成

上記のファイルのうち、conversations.jsonにチャット履歴が格納されています。
jsonファイルを開こうとしましたが、400MB以上あるせいか、開けませんでした。

ファイルの中身を見る場合は、chat.htmlファイルをダブルクリックすることでブラウザ上で見ることができます。

各チャットが、上記のように、スレッドごとに四角形で囲まれて表示されます。
以下のように、UserとChatGPTと表記され、どちらの発言かが区別されています。

この状態で、ブラウザの検索機能(Win:「cotrol」+F、Mac:「command」+F)を使用すれば、目的のチャット履歴に辿り着けるでしょう。

データのエクスポートは、大かがりですが、全体の保存には有効です。ただし、生成した画像やその他のファイルは付いていないので、別途保存方法を考える必要があります。

共有

チャット履歴は、他人と共有することができます。もちろんチャット履歴を自分だけに共有することで、保存の意味も持ちます。

チャット履歴を共有するには、以下のスクリーンショットの手順で共有リンクを作成して行います。

右上の共有ボタンを押す
各チャット履歴の右端の「•••」を押すと「共有する」を選択可能となる
公開リンク作成するためのウィンドウが開く
作成した公開リンクをコピーし、外部に送る

できあがった公開リンクをブラウザで開くと以下のような表示になります。 テキスト情報だけが表示されています。
コードインタープリターの実行結果のコードやグラフ、生成した画像などは存在しません。

サンプル公開リンク

このリンクを自分でメモしておけば、重要なチャット履歴を集めたリンク集になります。
しかし、せっかく生成した画像やファイルを見ることができない中途半端な共有ページなので、自分で使う用途としては 不十分でしょう。

まとめ

ChatGPTはで日々溜まっていくチャット履歴の管理方法、いかがでしたでしょうか?
上記のように、たくさんの方法がありますので、目的に応じて実践してみていただければと思います。

本稿をまとめると、それぞれの管理目的に沿って、以下の3つの方法がベストではないかと思われます。

  • 検索:個別のチャット履歴を検索する方法:Chrome拡張機能「GPT Search」を使用して検索(普段使い)

  • 保存(個別チャット履歴):個別のチャット履歴を保存する方法:GPTs+GASでGoogleSpreadSheetsに記録(普段使い)

  • 保存(全てのチャット履歴):アカウント全体のチャット履歴を一括して保存する方法:データのエクスポート(半年に一回程度)

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