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公認会計士の減額申請が廃止されそうな話
今日は公認会計士(と目指す人)向けに書きます。
ざっくり言ってしまえば、ほとんどの会計士(特に事業会社勤務)の会費負担が増えます(少し怒っています)。
✅1.現状の整理
①公認会計士として監査をする or ②公認会計士を名乗るためにはJICPAに年間約12万円払う必要があります。(月1万のサブスクと考えるとめっちゃ高い)
①の場合は監査法人勤務の方が多く、監査法人が立て替えてくれるケースが多いです。一方、②の場合は事業会社勤務の方が多く、自腹で払っているケースが多いです。
特に②の場合は、会費に見合うリターンが少ないため、会費を半額の約6万円で良いという制度になっています(いわゆる会費減額制度。月5,000円のサブスクでも高いが)
✅2.JICPAのやりたいことと私の意見
7月に行われる定期総会で、この減額制度を廃止しようという議案が提出されています。
JICPAはこの理由を以下の通り述べています。
・特に若年層の監査法人離れや協会の脱退のスピードが年々加速し、協会として危機感がある。これは会計士協会のサポート体制や福利厚生が十分でないことに起因している。よって、会費を広く均等に集め、サポート体制を充実させることで、脱退者を減らすことができる
・また、会費は特定の集団から集めるものではなく、全員が均等に支払うべき
・さらに、この減額制度は時限的な措置であった
これを見たときに真逆の方向に進んでるなと危機感を覚えました。
・若年層が協会を脱退するのはサポート体制が不十分だからではなく、会費に見合うリターンがないからである(せいぜい会計士と名乗れるくらい)。また、そもそも会計士協会に福利厚生などは求めていない。そんな中、「よくわからない手厚いサポートや福利厚生」のために会費を増やしたいと言われてもより離れていくだけ
・サポート体制うんぬんの話をするなら、手厚いサポートが欲しい人はプロプラン、サポートが最小限でいい人はベーシックプランなど支払額を分ければよい(つまり減額制度は維持したままでよい)
・時限的な措置であったかどうかは知らない
JICPAは時期を2段階に分けて実施すると言っていますが、1段階目からほとんどの会計士が減額制度を使えなくなります(来年4月からスタート)。
このまま進んだら会計士業界が盛り上がるどころか、魅力がない資格になってしまいます。
ちなみに協会運営は、2019年度以降は黒字化しており、特に2020年は会費値上げで大幅な黒字を出していることも踏まえると減額制度の廃止(実質値上げ)を進める意味がわかりません。
✅3.この流れを止めるには
7月25日の定時総会でこの議案が決議されます。
先週(or 今週)、議決権行使の案内が届くはずなので、オンライン or 郵送で反対票の議決権を行使することで否決できる可能性があります(議決権行使は6月29日まで)
無投票は賛成とみなされてしまうので、注意が必要です。
JICPAが逆の方向に進まないよう、皆さんの意思を示していただけるとうれしいです。
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