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顧客対応は次のステージへ到達。 会話型AIボット「Sierra」で未来はどう変わる?
テクノロジーの進化は、時に私たちの想像をはるかに超える、驚くべき変化をもたらします。 特に顧客対応の分野では、AIを搭載した会話型ボット快進撃から目が離せません。
その代表例が、「Sierra」です。Sierraは、元SalesforceのCEOであるBret Taylor氏と、GoogleのAR/VR部門のベテランであるClay Bavor氏によって設立されたスタートアップ企業が開発した、AI搭載のカスタマーサポート・プラットフォームです。
Sierraは、従来のチャットボットとは異なり、まるで人間のオペレーターのように、顧客と自然な会話でコミュニケーションをとることができます。顧客は、質問や要望を自由に言葉で伝えることができ、Sierraは、それを理解し、適切な対応を行います。
従来のチャットボットは、あらかじめ決められたルールやパターンに基づいて応答するため、顧客の質問が少し複雑になると、対応できなくなることがありました。しかしSierraは、AIの力を駆使することで、より複雑な質問にも対応できるようになり、顧客満足度向上に貢献します。
例えば顧客が「注文した商品の配送状況を知りたい」と質問した場合、Sierraは、顧客の注文履歴を照会し、配送状況を正確に伝えます。さらに、「配送予定日はいつですか?」「配送業者を変更することはできますか?」といった追加質問にも、柔軟に対応できます。
またSierraは、単なるチャットボットにとどまらず、顧客対応のビジネスプロセスそのものを丸々自動化可能です。例えば、顧客からの注文を受け付けたり、予約の変更をしたり、クレーム対応をしたりすることもできます。これにより、企業は人件費を削減できるだけでなく、顧客対応の質を向上させることもできます。
Sierraの開発チームは、AI技術の倫理的な問題や、AIが誤った情報を生成してしまうリスクなど、AI開発における課題にも真摯に取り組んでいます。Sierraは、複数のAIモデルを組み合わせて、回答の精度を高めるだけでなく、倫理的に問題のある回答や、事実と異なる回答を生成しないように、監視する機能も備えています。
Sierraはまだ開発初期段階ですが、すでに多くの企業から注目を集めており、1億1000万ドルもの資金調達にも成功しました。この点からも、AIによる顧客対応の自動化への期待が伺えます。顧客対応は既に、ネクストステージへの移行が始まっていると言えるでしょう。