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デビュー作を超えろ!
コピーライターになって、20年以上になります。
僕とコピーとの出会いは、大学生の時です。
当時は「コピー」という言葉も、「コピーライター」という職業も知らなかったのですが、駅のポスターで見かけた文章に衝撃を受けたんですね。
「愛に雪、恋を白。」
JR SKI SKIのキャンペーンポスターに載っている文章でしたが、これを見かけてからずっと、この文章が頭を離れませんでした。
それから調べて、この文章が「コピー」というもので、書いたのが「コピーライター」という職業だと知り(コピーライターの一倉宏さんの作品でした)、僕は将来コピーライターになりたい! と思うに至りました。
大学を出てすぐにコピーライターになったわけではありませんが、というか、なれなかったのですが、あきらめきれず、コピーライターの養成講座に通い、なんとかしてコピーライターになれました。
以来、20年以上。
どうにかこうにか、コピーライターとして生き残ってきました。
そんな僕の、コピーライターとしてのデビュー作がこれです。
「フレッシュマンも、リフレッシュ。」
クライアントは某大手旅行代理店で、ゴールデンウィーク向けのキャンペーンとして制作した広告でした。
このコピーはそれなりに話題となり、実際に、新社会人の旅行の申し込みが大きく増えたそうです。
クライアントにも高く評価をしていただき、コピーライターとしてとても自信になりました。
なのですが…。
20年以上、コピーライターを続けてきたので、数えきれないくらいのコピーを書いてきたことになります。
コピーにはいくつかのジャンルがあるのですが、いわゆるキャッチコピーも、何本も書いてきました。
が、僕の中で、前記のデビュー作を超えるキャッチコピーを世に送り出せた手応えがないんです。
この20年間。
僕が経営するコピーライター事務所「木村文章店」もなかなかのインパクトがあるらしく、いろんな方からお褒めのお言葉を頂戴しますが、これはキャッチコピーではなくてネーミングですもんね。
よく、「映画の続編があっても、結局はパート1を超えることはできない」と聞きますが、僕のコピーもそんな感じです。
広告やコピーの本を読んで勉強をして。
様々なクライアントと仕事をして。
コピーライターとして経験を積んできても、デビュー作を超えられない。
クリエイターとしては、もどかしいところです。
キャリアを重ねてもデビューしたての自分を超えられないってことは、コピーなんて所詮はセンス頼みなんじゃないの?
いやー、違うんです。
コピーにも然るべきロジックがあるので、僕がそのロジックを活かしきれていないのだと思います。
あるいは、知らず知らずのうちに、小手先のテクニックに走っているのかもしれません。
この先、何年、コピーライターを続けられるかわかりませんが(生涯コピーライターでありたいと考えていますが、オファーが無くなれば、引退をしなくてはなりません)、目下の目標はデビュー作を超えるコピーを生み出すことです。
自分の敵は、自分。
僕は、僕を超えてみせます。