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留学の夢と現実〜ミネソタが僕に教えてくれたこと〜


なんとまあ・・・すごいタイトルになってしまいました(笑)
あくまでも、ポジティブかつ、正直な記事になればいいと思っております。

もし「留学」などのサーチでこの記事に出会った方。少しでも有益になればいいと思っております。なにゆえ僕の記事は最初暗めですので、最後まで読んでいただくとスッキリすると思います。

1️⃣ 留学には「孤独への耐性」が欠かせない

まず、ミネソタという場所なんですけど・・・。
「アメリカ行ってくるわ」って言って、ミネソタにくる人ってまあなかなかいないでしょう(笑)

理由の一つは、「圧倒的な寒さ。」
寒い! マイナスは当たり前、雪は11月頃〜3月頃(4月でも降ります)まで続きます。
膝下まで雪が来ますし・・・。

問題は「雪」よりも「凍結」です。
雪の下に張り巡らされた氷・・・。これがまあ滑る滑る・・・。
車もガンガン滑ってますから(ノーマルタイヤで走り回るアメリカの人々・・・)

さて、ここでタイトルの「孤独」が早速やってきます。
寒さってのは大した問題ではないんですよ。いわば「表面的な問題」です。
正直、建物の中は「常夏ですか?」ってくらい暖かいので、むしろ涼しい風に当たりたくなるくらいです。

でもね、アパートの換気したくても、11月ごろから「窓あけ禁止」の建物が一般的。
セントラルヒーティングなので、配管が凍ってしまうんです・・・。

そう、これだけ寒いということと、アメリカの「車社会」の性質を足し算するとどうなるか・・・。

極寒 + 車社会 = 孤独の完成形

「外で遊ぶ」とか「ぶらぶらする」っていうオプションっていかに大事なものかがミネソタに来てからよくわかりました。

嘘じゃないですよ?? 僕も一時期本気で病みましたし、僕の生徒でも学校に来なくなった生徒は多数です。

2️⃣ アジア人少なめの環境をどう捉えるか

僕はアメリカ国内でいうと、ロスやサンディエゴなんかに1ヶ月、ユタ州のソルトレイクに1ヶ月、後はワシントンやらNY、ベガス、シアトルなんかに行った事はあるんですが、比較にならんくらいアジア人(特に日本人)少ないです。

アジア人でも、こっちで生まれました、こっちで育ちましたって人が多いので、留学生に出会うのは少ないです。

もちろん、大学に来れば話は別です。
大学は留学生の宝庫ですから。それでも、日本人となってくると、学期にはよりますが本当に少ないです。

僕は「日本人が少ない」というこの理由だけでミネソタを選んだようなものなので、僕にとっては最高の場所でした。

僕はバンクーバーで一年語学留学しましたが、あの時は日本人やアジア人を避けるのは、正直無理でした。多すぎるんです。

でも、今回はたとえ日本人に出会っても、僕の出す「日本語お断りオーラ」が読めているのか、皆さん英語で来てくれます(笑)

ただ・・・。まあ、いいところがあればもちろんしんどいことも出てくる。

日本人が少ない・・・ということはどういうことか。

日本食、日本食を作るための食材が圧倒的、圧倒的に少ない

そこで残される選択肢主に2つ!!

① アメリカの食生活にどっぷり浸かる!!
 (ピザ、ピザ、ハンバーガー、チキン、ピザ、ピザ、あるいはピザ)

これに関しては、絶対に不足しない!!なんでもありますよ?主にピザ!!
ちなみに僕はジャンクフード全然行けちゃうので、苦労しな・・・・い・・・はずだったんですが・・・半年も持たなかったです・・・。

イギリスのめし、ロンドンの飯が世界一まずいってのは絶対に嘘!!

少なくとも、少なくとも、少なくとも!!!
ロンドンの人に、「イギリスのめしといえば?」って聞いたら答えてくれるはず!!

アメリカの人に、「アメリカのこれぞアメリカ飯って?」って聞いてみてください!
ほんまに彼ら、「えええええ?ピザ?」って言いますから(笑)
イタリアって国をご存知ですか??ってほんまに何人に突っ込んだかわからないくらい。

アメリカで「健康的な食生活」を送りたい人には・・・そもそもアメリカはお勧めできないわけですけど、ミネソタみたいに田舎にくると、食材を手に入れるのがね・・・。

おかげで僕は料理という新たな趣味をゲットしました(笑)

② 頑張って日本食を作る(意外と食材は豊か。)
アメリカ人は(特に若い人)ほんまにアメリカの豊かな食材の「活かし方」をまるで知りません・・・。
アメリカのお肉安いし、美味しい。
アメリカの野菜(かなり保存ケミカル強め)もなかなか美味しい。
フルーツもかなり豊富。

でもね?
日本食をアメリカで作ってみて?特にミネソタのような「超保守派」たちの集う街で。
彼らは本気でピザを主食にしてる(ちょっと言い過ぎだけど嘘ではない)ので、僕の経験上こうなります。

納豆食べる → お前まじか!!
魚焼く → お前まじか!
キムチ(韓国の力を借りて)→お前まじか!!
お茶漬けを食べる→ お前まじか!!
ハンバーグを捏ねていると→ お前まじか!!なにその気持ち悪い食べ物!!
                     (製造過程を知らないので)
油を料理に使うと→ お前まじか!!
小麦粉や片栗粉を使う→お前まじか!!
卵を半熟気味で食べる→ お前まじか!!
小魚を食べる→お前まじか!!

カリフォルニアロールを食べる→お前やっぱりわかってるなああああ!!!!!

この環境でずっと日本食を作り続けた僕をちょっと褒めてください(笑)
ちなみにスーパーで大根を買ったら、店員に「なんじゃこりゃあ?」って聞かれましたw 店員さんに聞かれた挙句、「それ大根だよ」って言ったら、「こんなよくわからない食べ物のコードあるとは思えない」といって、無料で僕に来れました(笑)
言うまでもないですが、大根おろしを作っていると、友達が「お前まじか!!」って逃げていきました。

3️⃣ 英語を「勉強することができない」人は苦労する

これがミネソタ最大のポイントかもしれないです。
僕はバンクーバーにもいましたし、他の州でもそれなりの時間を過ごしました。
オーストラリアのブリスベンにも1ヶ月いましたし、「観光地」「留学場所」の「アクティビティの豊富さ」がいかに大切であるかをなんとなく知ってるつもりです。

「何かしてる」と「勉強してる気」になれるからです。

友達と一緒に何かをすると、自然と話をしますし、何よりも1日の時間は短い。
友達や近しい人と一緒にいる時間、どこかに出かける時間はヒーリングの効果もあるでしょうし、それによってモチベーション向上や維持につながっていくと思います。

しかーし。裏返せば、「何かをしている」「話をしている」ことが直接
「勉強」と繋がるわけでもないのです。

これは僕がベンクーバー時代にきづき、そして今回確信したことですが・・・

1人での勉強時間、英語トレーニングの時間は不可欠です。

そして、どうしてもこの作業だけは「1人」での時間になります。

ミネソタの寒さはこの1人時間の確保をより簡単にしてくれます。

そして悪い言い方をすれば、「強大な孤独感」に襲われることは少なくありません。

空が青いこと。葉が色づくこと。風が吹くこと。

こういうことのありがたさに気づくほどに、雪の白さと風の残酷さと空の灰色の世界に、気持ちは自然と下向きになりがちです。

僕は雪の白さと空の灰色加減に、「ここは広い鳥籠」と本気で思った時期がありました。

1人の時間を作りやすい→孤独に耐えられない→無理矢理人と会いに行く
                      (旅する、飲みに行く)

環境は留学に結構向いてるのに、ミネソタが人気ないのはこれが原因かも?
ワイワイしないと枯れちゃう人は、絶対ミネソタはやめておきましょう。

ちなみに僕も割とワイワイ好きな人ですが、僕は「孤独」を受け入れることができたおかげで、勉強が爆発的に進みました。

4️⃣ 昨日よりも明日、明日よりも明後日

ミネソタについてウキウキしていた僕。ウキウキはしばらく続き、数ヶ月した時にサンクスギビングウィークで学校が一週間と少し休みになりました。

その時、「さあどこに行こうか」ってな感じで、当たり前のように旅の計画を立てていました。

カリフォルニアに行って常夏の時間を過ごし、帰ってきました。

その帰り道で思いました。

「俺はいつまで旅をするんだろう?なぜアメリカに来てまたアメリカで旅をしているんだろう?どこまで行けば落ち着くんだろう?」

そして訪れた長い冬。
そして行き詰まる勉強。
行き詰まる仕事。

これから逃げるように、冬休みの計画に入ったんです。

その時に思いました。

「またどこかに行くのか?
 お前が今一番しないといけないことはなにだ?
 お前は一体なにがどうなったら幸せになるのだ?」

「僕は英語ができると調子に乗ってアメリカに来たのに、うまく行ってない。
 もしこの行き詰まりを解消できたら、僕は心から嬉しいと思える。
 この行き詰まりは、英語の出来なさから来ている。
 成績の悪さは、100%コミットできない心の弱さから。」

その時に思いました。

「一回だけでいい。
 人生でこれほど頑張ったことはないと言えるほど、全力を目の前のことに注ごう」

「ただし、全力を注ぐってのはどう言うことか?
 続けなきゃ意味ない。
 昨日より今日、今日よりも明日。」

この作業には、最高の環境だった。
友達と会うのも、どこかに飛び去るのも二の次にして、目の前にある
「最強の孤独」に向き合った。

毎日ちょっとずつ、それを毎日。
いつか必ず結果がついてくると信じて、毎日作業を続けた。

ずっと続けていると、孤独を受け入れた自分がいかに強いかがわかるようになっていった。

一番大きいのは、「他の人の中に秤を持たないこと」に気づいた。

自分の気持ちを知るのは自分だけ。
他の人が旅に行こうが、どこかでパーティしてようが、

「俺のやるべきことは目の前に」

「2年間アメリカでなにを学んだ?」

この質問がやってきたら、表面的には適当な答えを用意しておきます。
だって、絶対説明しても理解されないですから。

この牢獄のような場所で、自分を変えることができるのは自分しかないということに気づきました。

自分を変えるためには、目の前の孤独と親友になること。
自分自身と親友になること。

方向が決まったら、人はこれほど強い目的意識に基づいて行動ができるんだ。

英語の勉強も、修士課程も、友達のありがたさも、人のありがたさも、僕の中に眠っていた料理のセンスも、空の青さの美しさも・・・

ミネソタの孤独が教えてくれました。








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