ABEMA TIMESに見る発信環境としてのインターネット
東京で2度目の緊急事態宣言が発出されました。
多くのニュースで報道されていますが、気になったのはABEMA TIMESによるもの。
Abema TV と ABEMA TIMES
最近はYahoo! ニュースの方にもニュース出してますね。ABEMA TIMESの記事はよく見かける気がします。普通にメディアサイトとして運用しつつ、Abema TVの方に送客してるんですね。パッと見ですが割とシームレスそうな気がします。
Abema TVは、当初は将棋や麻雀あたりを手始めに、民法ではあまり流さないニッチコンテンツを中心にユーザーを獲得していった気がします。当時、新しい地図による72時間生放送なんかでも話題になっていた記憶があります。
2016年のサービスインながらダウンロード数は4,900万+、WAUも1,200万+ と着実に成長しているようです。国内中心でこのくらいの数時間なら、上々な数字でしょう。
ちなみにサイバーエージェントの主力コンテンツはアメーバブログなのに、この事業がAbema (アベマ)なのは、すでにカナダの企業がAmebaTVを商標として抑えてしまっているからで、逆さ読みするとAmebaとも読めるよねってことで説明しているようです。Wikipediaにも載ってますね。
そんなAbemaTVですが、堅調なユーザーとは反対に収益はまだまだで、毎年180億ほどの赤字を垂れ流しています(決算的には関連事業全体として報告されています→2020年9月期決算資料)。上場会社の決算としてはなかなかやべーなと思いますが、期待の裏返しなんでしょう。
AbemaTV社としては、電通・博報堂DYも出資していますし、どこかのタイミングで黒転するタイミングが来るのは必然なのかもしれません。
今回の記事に見るインターネットという環境
今回取り上げたABEMA TIMESのニュースは、よく見てみると国&医師会を普通に批判しています。民法ではまず間違いなく流さない(流せない)論調だと思いますが、内容としてはなるほど健全な批判であると見えます。
こんな内容を躊躇なく流せるのは記事も番組も、インターネットという環境ならではなのかもしれません。Choose Life Projectでも報道やドキュメンタリーのあり方について再定義する向きもありますが、やはり既存のテレビという枠から外れてYoutubeを主戦場としています。
オリラジのあっちゃんやキンコンの西野氏など、一部のタレント(芸人?)も主な活動場所をインターネット(というかYoutubeか)に移すことを公にしていますし、発信のあり方も曲がり角に差し掛かっています。
このへんを睨んでインターネット専業のメディアを興しているんでしょうから、サイバーエージェントのBETは良かったということになるんでしょう(あとに続くメディアがもっとあるんじゃないかと思っていたのですが、意外と続きませんね)。
時代は本格的にマス(群衆)から「たくさんの個人」に向き合うことがキーになっています。背景としてインターネット技術を中心に「たくさんの個人」に語りかけ、インタラクティブにやり取りするだけのテクノロジーが育ってきていることがあります。体系化されるより圧倒的に速いスピードでマーケティングを実装していかないと、企業もやりきれん時代なんでしょうな。
逆を言えば、テクノロジーを使い倒すことで「たくさんの個人」ともつながれる、良いコミュニケーションが取れるし、互いに良いインサイトを得られるし、良い体験ができるしと、それはそれで刺激的で楽しいんじゃないかとも思います。
このためには、データを使い倒すことでしかその環境は実装できず、そのためにどれだけいい準備ができるかにかかっているわけです(業務に関わりそうなので、急に内容がぼやける笑)
何が言いたいかというと、緊急事態の三連休はステイホームでAbemaTVでも観ようってことです。