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過去の記憶~ヒマラヤザクラ~
冷たい雨が降っていた今日、
厚いコートを着て出かけると、
どんよりした風景の中に、何だか違和感を感じる、明るい場所が…
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わ~、サクラだ! と思わず声に出してしまいました。
11~12月に咲く、ヒマラヤザクラです。
翌春まで断続的に咲くのですが、この時期に咲いていると目立ちますね。
なぜ、秋に咲いているのか?
ソメイヨシノなど一般的なサクラは、秋に一度芽が休眠し、冬の寒さで休眠が解除されることで、春に開花するのですが、
同じく秋咲きのジュウガツザクラなどは、休眠の性質が強くないようです。
一説によると、日本のサクラは、ヒマラヤに自生する秋咲きのサクラに起源があり、
ジュウガツザクラなどはいわば先祖返りを起こして、秋に咲くのではないか…とのことでした。
(参考:東京農業大学「知的好奇心へのアドベンチャー」)
厳しい日本の冬に適応した他のサクラと違い、
昔の記憶のまま、寒さに耐えて咲く姿には、
何だか同情してしまいますが、
寒々しい風景を華やかに彩ってくれる花に、少しホッとできました。
来年の春まで頑張ろうね…と声をかけたくなります。
※2024年12月:タイトル、内容を修正しました(植物名が間違っていました、申し訳ありません)。