男装する花~ベゴニア~
ベゴニア・センパフローレンスには、苦い思い出があります。
書籍の編集の仕事をしていたとき、この花の雄花と雌花の写真を掲載した部分で、キャプションを逆につけてしまいました。
気づいたときにはすでに遅く、訂正表を挟んで発売……今でも思い出すとイヤな汗が出てきます……
ベゴニア・センパフローレンスは雌雄同株で、同じ株に雄花と雌花がついていますが、
雄花と雌花の見分けは難しくありません。
これは雄花
虫が熱心に花粉を集めています。
手で触れると黄色い花粉が着きます。
これは雌花
雄しべのように見えなくもないですが、よく見ると先端が球形で、質感も違います。
触っても花粉はつきません。
雌花には蜜がないので、雄花と似たような姿で、虫に間違って来てもらうという戦略をとっているのだそうです。
そんな雌花にまんまと騙されてしまった、ダメ編集者……
よくよく観察していると、虫はあまり雌花を訪れておらず、雄花にばかり止まっているように見えました。虫の方が賢いみたいです。
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