メモ帳にはスリーサイズを
ネットショッピングで洋服や靴を購入する機会が増えた。
Amazon、メルカリ、Creema…最近はこのあたりが私のネットショッピングルーティンである。
いろんなブランドやいろんなショップに出会うことができ、様々な商品をいつでもどこでも横断的に見られるのはとても楽しい。
しかし、欠点もある。
そのひとつが、試着ができないので、サイズ感がわからないことである。
残念ながらスリムとは言い難い、むっちりわがままボディの私なので、「いつもの」サイズを選んだり、「フリーサイズ」という言葉に騙されて、何度涙で枕を濡らしたか。サイズがよくわからないまま「ええい、ままよ!」と購入し、結局着ないままクローゼットに仕舞い込んである服、一度も日の目を見ないまま家族に譲った服、そのまま捨ててしまった服のなんと多いことか。
到着したネットショッピングの商品に袖を通すあのドキドキ感は、私にとってはあまり歓迎されたものではない。
最近、たまたま自分のスリーサイズを測る機会があった。
今までは、スリーサイズなんてアイドルやモデルでない限り縁のないものだと思っていた。
だいたいの人は、自分の洋服のサイズがおおよそ「S・M・Lサイズ」「〇号」のどれかはわかると思う。でも、スリーサイズを実際に測ったことのある人、そして数値を覚えている人って、そんなに多くはないんじゃないか。
お店によってサイズの基準は違うとはいえ、なにせ店頭で実際に試着する商品は「自分に合わなかったらその場でサイズを変えれば(極論を言えば買わなくても)いい」のだ。
それに、スリーサイズなんて測ったら私のわがままボディが数値となって明るみに出てしまって、下手したら半年くらい立ち直れないかもしれない。
でも、必要なのでおとなしく測りました。
まあだいたい予想通りで、めちゃめちゃ傷つくことはなかった(全治1か月くらいの心の傷で済みました)。
そして自分のスマホのメモ帳に入力し、なんとなく消さずにいた。
ある日いつものようにネットショッピングをしていたら、気づいた。
「スリーサイズ、めちゃめちゃ便利なのでは」
だいたいの商品には「着丈」「身幅」「肩幅」「ウエスト」なんかが記載されている。その数値と自分のスリーサイズを照らし合わせればいいのである。
冷静に考えてみれば当たり前の話なんだけど、これがなかなかにわかりやすくありがたい。
今までは「なんとなく」で購入しては財布と心に痛手を負い、次第にネットショッピングで服を買うことにどこかで結構なストレスを感じていたが、そのストレスが7割くらい消えたような気がする。
もちろん100%ジャストサイズ!な服を買うことは不可能に近いが、大きな失敗は少なくなり、ちょっとした確信を持って購入することができるようになった。
そうか、スリーサイズって「上から〇、〇、〇です!」と公表してファンたちのテンションを上げるためのものじゃないんだ。そりゃそうか。
「スリーサイズ」の先入観。完全に心が汚れていたわ…。
さらにネットショッピングが楽しくなった最近の私。
自分を傷つけるだけと思っていたものに、意外に救われてしまった。
かくしてスリーサイズによって私のQOLが格段に上がったってワケ。