借金

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商売をして儲けるということは、なにか悪いことをしているのではないかという気分にいつもなる。それは、世界の通貨量が常に一定であるならば、誰かが儲かるのと同時に誰かが貧困に陥るのではないかと思っていたからであるが、実際はそうではなくて、借金をすることによって世界の通貨量は増えている(こと)になっているらしい。つまり誰かから金銭の借り入れをすることによってそのマイナス分が世界の通貨量に加算されていくのだという。そういうことならば、もはや政府が紙幣を発行したり、税金を徴収する必要などないのではないかとも思うが、これはインフレを防ぐためにやむなく行っている措置であって、お金が足りないということではなくて、もし足りない事態が現実的に起こり得るなばら、その際は借金という魔法を使って金銭を増幅できることになっている。そして、大抵の場合、その借金には利息という黒魔術がかけられていて、時間とともにさらに増幅させることが可能となっているらしい。

2014年にフィリピンのマニラ市のゴミ埋立地を命名権ビジネスの舞台にする作品「ゴミの山の命名権を販売する」で、フィリピン企業に命名権を売りつけようと営業を試みたが、誰も購入しなかった。存在しないものを、存在したことに(する)ことで、今日の経済は回っているのではないか。今日の勉強はここまで。

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