ど素人の「第3言語学習法」【066】
海外での生活を始めて約1年が経ちました。これまでは日本語以外まともに話せなかった私ですが、ここ最近ある変化が起こっていることに気づきました。
それは、ほんの少しずつではありますが、英語もオランダ語も相手の話を理解して話せるようになってきたということです。
これは外国語アレルギーであった私にとってはとても嬉しい変化で、「耳が慣れる」という感覚が初めて分かりました。
まさか、こんな経験ができるとは思いませんでした。今日はこの変化について、今自分が考えたことをまとめておきます。
ここでは、自分の勉強法について書いていますが、あくまで語学素人が考えたこととしてお読みいただけたらと思います。
私の語学遍歴
日本にいた頃の私にとっての外国語というのは、あまり身近なものではありませんでした。最も外国語に関わったことと言えば、大学受験の英語学習と、英語の教員免許取得のためにネイティブの先生から英会話・英語表現の授業を受けたことぐらいです。
大学受験の時に、必死に英語の勉強をしました。それは海外の人たちと触れ合うためではなく、志望校である国立大学に合格するためです。語学のモチベーションもないので、実際に使える英語の勉強ではなく、試験で点数が取れる勉強しかしていませんでした。
大学生時代は、社会科の教員免許ともう一つ何か免許を取りたかったので、英語科の教員免許を取るために国際系の学部の授業を受けにいきました。そこでは既に英語のディスカッションができる学生が揃っており、お門違い感満載の雰囲気の中でしゃべれない自分がドギマギしていたのを覚えています。
また、日本での日常生活では英語を使う機会もほとんどなく、電車の乗り換えや道に迷っている人を、単語とジェスチャーで助けたぐらいです。
あえて海外に行った経験を挙げるとすれば、高校の時の修学旅行でオーストラリアに行ったことと、教員を始めた時、妻と結婚する前にアメリカ旅行に行ったぐらいです。
ということで、私にとって外国語というのはあまり身近な存在ではなく、むしろ劣等感を感じるものでした。
言語「劣等感」からの脱却
私の妻は高校の英語教員をしていました。彼女はアメリカに1年留学し、今は英語を流暢に話しています。留学していた時の話を聞くと、大変な努力を積み重ねたことが分かります。
子どもの生活環境を考えて移住した私たちですが、そんな私がオランダに暮らして、英語とオランダ語両言語ともできない自分は大丈夫なのかと心配になりました。
しかし、子どもがオランダ語を学校で学ぶので、親が理解できないでは話にならないと思いました。
期待と不安、半信半疑で、初心者用のテキストを少しずつ進め、街中では聞き耳を立てていろんな人の会話を聞くようにしました。
まだまだ聞き取れず理解できないことがたくさんありますが、なんとなくその分からない状況に慣れてきたようです。
街中の困っている人に何度か声をかけたりかけられたりして、きちんと理解できていなくても全身を使えば何とか伝わるという経験を通して、異言語での環境にも飛び込む度胸がついてきました。
それと同時に、相手の言っていることが少しずつわかるようになり、ようやく耳が英語とオランダ語にも少しずつ慣れてきたのを感じました。この機会に「前に進まなければいけない」と思っています。
かつて私が第二言語習得について学んでいた頃、約2000時間のインプットが必要だと書かれているのを目にしました。2000時間に到達しなくても、少しずつの変化を感じることで学習を続けるモチベーションになると思います。
第2言語「英語」、第3言語「オランダ語」の関係
第2言語を習得できれば、第3言語の習得も簡単になるという話も聞いたことがあります。私は、第2言語はかなり中途半端ですが、第3言語と比較することで理解がしやすいように感じます。
英語に関しては苦しい大学受験のおかげで、文法についてはほとんど理解できました。その知識を活かして、オランダ語は「ここで倒置が起こる」とか、「疑問文で動詞が前に出てくる」などの特徴を抑え、英語の文章の構造と比較しました。
例えば、
Er is~./Er zijin~.はThere is~./There are~.と同じとか、
前置詞も似ているものと違うものを一覧にして並べたり、
オランダ語の場合は、助動詞が入ると目的語と動詞が倒置になる(全部かどうかはまだ分かりませんが)など、
英語と比べて英語の方が簡単なこともあれば、オランダ語の方が簡単に感じることもあります。そうやって比較することで、理解が深まるのではないかと思います。
初めは、英語とは違う独特のアルファベット表記や、数字の言い方などにかなり戸惑いましたが、「慣れる」ことによってその違和感が徐々に和らいできました。
英作文で鍛えた英語力?
私が英語の勉強をしてとても役に立ったと思っている学習法があります。それは英作文のトレーニングをしたことです。
大学受験の時は、発音、リスニング、文法、読解、英作文などを勉強してきました。
文法の問題集などをやっていたのですが、ほとんど身につかず、そんな時、英作文の勉強をしていると、自分の表現力が向上し、文法などの問題も解けるようになったことに気がつきました。
それからは、文法の学習をした後に、その単元で使われている内容やまだ覚えられていない単語を使って英作文をするようにしました。
今回のオランダ語の勉強もその学習法を導入しています。今は日本語で解説されたオランダ語のテキストを学習しているのですが、そこで出てきた表現を自分で書いて話せるようにしています。この学習法が効果的かどうかはこれからの定着度をよく見て判断したいと思います。
そして、1日分の単元が終わったら、自分が覚えたい文章を学習用コンテンツ「Quizlet」に打ち込んで、日本語だけを見てオランダ語で表現できるかどうかを復習しています。
新しい人との出会いで何度も練習できる
最後に、人との出会いの大切さについてまとめたいと思います。出会いの数だけ自分の表現力も磨かれていきます。
新しく出会った人と会話する時に、すらすらと言葉が出てきた経験から、自分の語学が少し上達したということを感じることができました。
また、初めて会った人と話す内容というのは限定的なので、使う表現もそんなに多くありません。
そのため、これまでに使った表現なども使えますし、以前うまく伝えられなかった表現を確認しておけばそれを試すこともできます。
伝わるだけで素直に嬉しい、
相手に通じると喜びも大きいです。
また、自分が準備した表現「これは通じるかな?」というものを試してみて通じるととても嬉しいです。
子どもたちとなら会話も少しできるようになってきたので、日々の小さな喜びも大切にして、語学を続けていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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