肩の凝りを感じる患者さんへの対応例

皆さんこんばんは

鍼灸師の平野です

今回は、本日お越しになった患者さんの症状と施術内容をもとに、肩こりについて考えたいと思います。

肩こりは日本において、大多数の方が感じたことのある症状の一つです。

この肩こりがひどくなると頭痛や、耳鳴りなどの症状に繋がったりする場合もあり、あまり軽視するわけにはいかないものであります。

今回お越しになった患者さんは、全身のだるさ、胃の不調(ふいにきりきりと痛む)、やる気が出ない、目の疲れなど症状自体は多岐にわたります

もちろん肩こりも自覚として感じております。

まずはこの方の脈を診て原因を探るわけですが、この方は「副腎ホルモンの疲労」が原因ではないかと判断しました。

施術においてはこの「副腎」に対してのアプローチをしていくわけですが、要は肩こりの原因の一つとしてこの副腎という「内臓疲労」の影響によって起きている場合を考えないといけません。

感づかれる方はおられるかと思いますが、この副腎が及ぼす影響により他の臓器も疲労を起こしておりますので、その部位においても脈以外のチェック方法を組み合わせながら、確認をしてひとつづつ症状を外していきます。

副腎とその関連するチェック場所、そこに対するアプローチによって、直接方に触れることなく肩の凝りはだんだんとほぐれていくのが触れてわかります。

患者さん自身も触れられることで「硬さ」を自覚されますので、軟らかくなったことも感じていただけます。

ここで、肩こりの原因は副腎だった!

・・・と結論付けることも可能ですが、ここからもう一つ。

脈を診ても副腎はだいぶいい状態になっていたのですが、右肩の凝りがまだ取れきれていませんでした。

さぁ、もしあなたが鍼灸師、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師、など施術を行うお仕事である場合、どう対応なさるでしょうか?

既に経験豊富であれば、いくつもの可能性を頭に思い浮かべておられるかと思います。

今回は私が行った方法を、一鍼灸師の一例として参考程度に聞いていただければ幸いです

私は基本的に肩こりがある場合、その局所(凝っているところ)に原因がある場合はとても少ないと考えています。

なので、まず考えたのは

〇肩の凝っている筋肉と関連の深い場所のチェック

〇筋膜のラインの不具合チェック

〇膵臓のポイントの硬さによる肩の影響

の三つを考えました。

結果的には、とても肩がより軽くなったという「良い結果」を残すことができました

具体的に行ったことは

・陰陵泉の圧痛部位を押して、肩の肩井付近の圧痛が軽減するかどうか。

・肩こり同側の手首の柔軟性、指の硬さのチェック。

この二点で取れました。

ここで皆さん一般の方にも考えてほしいのは、「肩こり」とは肩をもんだり緩めたりすることが「最善」ではないこと

(そういう場合もあるということ)

原因は「内臓からの疲労」や「局所以外の部位の疲労」、「環境によるもの」などの可能性もあること

そして今回の場合はまず、陰陵泉を圧しそのまま肩の動きを確認。(楽になるなら動きながら陰陵泉を指圧)

右手(利き手)の手首をストレッチ、親指をストレッチ(回すようなイメージ)⇒肩の肩井のラインが取れた

小指側のストレッチ(回すイメージ)⇒肩の少し後側ラインが取れた

という形でした、まずは原因となっている副腎ホルモンを治療しておくことはとても大切なことなのです。

逆を言えば、その部位を常に良い状態に保てるならば、肩こりの可能性や重症度に大きくかかわってくる問題だなぁと感じています。

自ら手首やひじの周りを緩めてあげる、刺激を入れてあげると頸の動きも取りやすいと思います。

そして疲れているからと言って、肩の凝りがひどいからと言って、お風呂を肩までつかり、長い時間入っていませんか?

もしそうなら、脈を診てほぼ圧をかけなくとも脈拍を感じれる(三本全て)場合は長い時間でオッケーです。

しかし、そうではないのなら、短い時間で熱めのお湯でパッと入っちゃってください。

ということで今回は「肩の凝り」に関しての共有しておきたいものを記載しました。

読んでいただけますと幸いです。

平野

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