クリスマスが来る
10月も半ばのこの時期になると、だんだん頭の中のスペースを占領し始めるのが、クリスマスの準備だ。
日本にいると「え?もう?」という感じかもしれないけれど、実は9月の終わり頃からそろそろクリスマスの準備は始めている。
単純な話で、プレゼントをあげる文化のあるこの国では、クリスマスは早めに準備をしないととてつもなくお金のかかる行事になり得るからだ。(そして、冬の賞与なんていうものもないお国柄だから、早めにお金を取り分けておく必要がある)
私が今年クリスマスプレゼントを用意するべきなのは親戚、家族が12名。友人が2家族、それに個人で5人程度。仕事で贈る人がいるわけではないから大した人数ではないけれど一人頭20ポンド前後のプレゼントを贈ると考えても400ポンド前後の出費を見込むことになる。現実には子供相手のプレゼントなど平気で数十ポンドに上るから、もうちょっと見込んでおいたほうがいいし、食事に招かれたらワインのボトルの数本も持っていくだろうから、まあ、何かとお金のかかる時期ではある。(さらに困ったことには我が家の家族親戚には12月生まれが3人もいる・・・)ちなみに、これでもイギリス全国平均よりはかなり安上がりなクリスマスのはずである。
11月に入ってしまうと店はクリスマス商戦一色になり、「ラッピングは可愛いけれど、この値段?」というような商品に騙されそうになるし、掘り出し物もそうそう見つからなくなるので、できることであれば、大人向けのささやかなプレゼントは9月ぐらいから少しずつ揃えておきたい。
12月に入ると郵便配達もめまぐるしく忙しくなるので、オンラインショッピングに頼るのであれば、こちらもまたやはり11月上旬ぐらいにはある程度めどをつけたい。(と、思いつつ、毎年ぎりぎりまでずれ込むのだが・・・)
11月上旬には、と言っているのは別に誇張でもなんでもなくて、クリスマスケーキを焼くのがクリスマス6週間前ぐらいからだからだ。どんなに遅くても数週間まえに焼き、ブランデーをかけて熟成させるのがクリスマスケーキの醍醐味であって、間違えても、前日に焼いて生クリームとイチゴで飾ったりなどするわけにはいかない。
ということでクリスマスディナーを用意する立場の人間たちは11月の10日あたりにはそわそわしはじめるし、クリスマスプディングを作るのであればStir up Sunday(2015年は11月22日)には遅くても調理に取り掛からなくてはならない。
そういうわけで、10月中旬の現在、今年のクリスマスプレゼントの物色は、すでに我が家の最重要ミッションリストに入りつつある。
今年はヒヤシンスの鉢をプレゼントとして贈ることにしたのだけれど、そのための準備のデッドラインが10月12日だった。(4−5週間冷蔵庫で冷やし、その後、室温で育てるとちょうどクリスマスごろに咲く)咲いているものを鉢で買ってくると最低でも10ポンド前後だけれど、球根は一つ70ペンス。せっかくなので水栽培の経験もさせようと、子供と一緒に一ダースほど買ってきて、わくわくと冷蔵庫に入れる。
クリスマスまでの間、子供と一緒にヒヤシンスを入れることができそうな器を、チャリティーショップや蚤の市で探すのが今年の10月の課題である。
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