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格闘漫画『バキ』から学ぶ。我慢は人を強くするのか
目標を達成するために全ての時間を投下し、それ以外のことを我慢することは、ときに美談として語られます。
しかし、受験勉強の合間に好きなアニメを観たい、ダイエット中だけど好きな食べ物を食べたいといった短期的な欲求に身を委ねることは本当に悪いことなのでしょうか?
2〜3年前の私はYESと答えていましたが、今は違います。
成長の実感を日々感じていて、楽しくてしょうがないといった状態なら全ての時間を投下し続けて良いと思いますが、そうではない状態で我慢しながら長期間走り続けるとなると神経をすり減らしてガス欠する恐れがあるからです。
人は、楽しいことは続けられますが、”正しい”と思うことを行うとサボりたくなるという研究結果もあります。
もちろん、そんなことはない!と言う方もいると思います。自分もそう思っていたので、何度もガス欠を起こしながらも全ての時間を投下していたときもあります。ただ、私の場合、何かひとつのことにしか時間を投下していないと徐々に感性が失われていき、エネルギーがすり減っていきました。世界がモノクロに見えていく感覚です。
この経験により、目標を達成するには長距離走者のように最後まで走り抜けることができるようにならなければならないよなと考えるようになりました。また、知り合いの紹介により、その考えを強くする言葉にも出会いました。
それは、日本の格闘漫画『バキ』の主人公範馬バキに向かって地上最強の生物と称される範馬勇次郎が投げかけた言葉です。
「禁欲の果てにたどりつく境地など高が知れたものッッ」
こちらは、バキが彼女と愛し合い、初夜を迎えるというシーンに勇次郎が乗り込んできたときに放った言葉です。
(いや笑 堂々と乗り込んでくんなよ)
また、こんな言葉も残しています。
「毒も喰らう 栄養も喰らう 両方を共に美味いと感じー血肉に変える度量こそが食には肝要だ」
これは、健康を意識することで食べたいものを一片たりとも口にせず、体に良いものだけを摂取することもまた健康的ではないということです。
妻から健康食を無理に勧められ続けていた夫がストレスで違う病気を発症したという例をTVで観たことがあります。
ポルトガル・カトリック大学の実験では、参加者に2週間カロリー制限をしてもらい、チートデイというサボっても良い日を週に1回用意したグループと2週間休まずカロリー制限をするグループにわけたところ、チートデイを設けたグループのほうがダイエットの効果がでたそうです。
2週間くらいの短期間なら我慢したグループのほうが効果が大きいかと思いきや休む日をつくったグループのほうが安定的に制限できていたため、このような結果になったそうです。
我慢せず短期的な欲求とも上手くつきあうことが長期的に走り抜けるために必要だということですね。我慢は長期的には人を弱らせることになるのかもしれません。
1点注意したいのが、目標を達成することと関係の無いことは意図的に行ったほうが良いということです。意図せず衝動的に短期的欲求に負けた行動を取ると罪悪感に駆られて返ってストレスを溜めることになります。あくまでも、計画的にあそびの時間を設けてみるとエネルギーが回復します。
短期的欲求に負けないコツについては、実体験と依存症に関する本を数冊読んできた知識を踏まえて今後紹介していきたいと思います。