【考察】困難とは何か
一生向き合い続けるテーマなので、本記事の捉え方は日々変わりうると思いますが、現状の考えについて棚卸ししたいと思い、困難とは何かとその向き合い方について書くことにしました。
少し長くなりますので、前篇は困難とは何かについてを書き、後編には困難との向き合い方についてまとめたいと思います。
さまざまな本から学べる視点を参考にしながら、独自の視点で書いていますので、参考までにご覧いただけると嬉しいです。
困難とは
辞書で調べると、困難の意味とは「物事をするのが非常に難しいこと」や「簡単には成し遂げられないこと」と説明されています。
つまり、悪戦苦闘しながら臨むことで達成するかもしれないし、失敗に終わるかもしれない逆境に追い込まれている状況とも言い換えられるかと思います。
困難の種類
困難にはある程度予測可能なものと予測不可能なものがあるかと思います。私が富士山に登ったときは体力的に厳しい戦いになるかもしれないというのは予測可能な困難でしたが、友人に予備の着替えを貸すことで自分の着替えが無くなり、凍えそうになったというできごとは予想打にしなかった困難でした。
予測可能な困難は心の準備ができるのに対して予測不可能なできごとはそうではないため、予測不可能な困難のほうが心理的な打撃が大きいような気がします。
覚えておきたい困難が持つ性質
①どこでもつきまとう
哲学者のフリードリヒ・ニーチェ氏はツァラストラという著書にて永劫回帰という思想を打ち出しており、今ある人生は永遠に全く同じように繰り返されるものであるとしたとき君はどのように生きるかという問いを投げかけています。
全く同じ人生を繰り返しているかは真実かどうか誰も確かめようもありませんが、これまで生きてきた経験上「困難は一つの人生において何度も繰り返される」ため、擬似的に永劫回帰を経験しているように思います。
同じ生活の繰り返しをしていたとしても、虚しさを噛みしめることになるとしたら、何かに挑戦しているときと同じく困難は目の前に現れます。私は、中学校生活の1年半を家で過ごしていたときもほとんど何もせず同じ日々を繰り返していましたが、自分だけが社会から取り残されているような感覚があり、毎日苦しんでいました。
『「山奥ニート」やってます』という著書で紹介されている山奥で家賃1万8千円で生き抜く方たちのように生きたら、もしかしたら困難とは距離を置いた暮らしができるのかもしれませんが、彼らは彼らなりに苦労しているところもあるのではないかと思います。
困難とはどんな環境においても形を変えて現れるものなのではないでしょうか。
②今の私を形づくる
スタンフォード大学の心理学者であるケリー・マクゴニガル氏は、困難には良い側面があると話しています。
あなたが持つ大事な価値観や強みは過去の困難から生まれたものではないでしょうか。私の場合、中学時代に不登校になった経験が心理的負担に駆られている人へ共感する力を養わせてくれましたし、半ば引きこもり状態だったときに友人に誕生日プレゼントを渡したら心のエネルギーが湧いてきた経験は自分の幸せと他人の幸せは直結しているという価値観をもたらしてくれました。
困難は必ずしも悪い側面ばかりではなく、乗り越えた先に成長をもたらしてくれるという良い側面も持ち合わせているということですね。
③孤独を感じさせる、人と繋がれる
捉え方次第で真逆の感情を引き起こすのが困難というものです。私だけがなぜこんな目に遭うのだと思うことで他人と切り離される感覚を感じさせる一方で、同じようなつらい経験をして枕を涙で濡らしている人がいることを思い出すことで、他者と強くつながることができます。
精神科医の神谷美恵子氏は悲しみを経験することが他者と共鳴する弦のような作用や他者への思いやりを生み出すことにつながるのではないだろうかと述べています。
まとめ
困難との向き合い方を考える前のテーマとして、困難とは何かについて考えていきました。今後困難と向き合うなかで新たな気付きがありましたら、随時更新していきたいと思います。
読者の皆さんのなかで新たな発見がありましたら嬉しいです。また、こんな特徴もあるんじゃない?などのご意見がありましたら是非コメントください!
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