営業に投資したほうがいいんじゃない?
マーケティング組織のマネジャーを経験された方で、経営陣からこの言葉を聞いた方はいるのではないでしょうか。(事業がある程度成長したフェーズで多いと思われます。)
私もその中の一人です。初めて言われた時は、絶望感に打ちのめされました。私のチームは必要ないのか、お荷物なのかと。
どうして言われてしまうのか
でも後から経営陣側に立って考えると、納得が行きました。
理由は「投資効果が見えない」からです。経営陣もマーケティング活動はスケールするためには必要だという認識はありますが、判断できる情報が少なければ投資することは難しいです。
ここでいう効果とは、仮に100万円投資して、どれくらいリターンがあるかということです。当たり前のことを言っているように見えますが、これをちゃんとやっている方が意外にあまりみません。
どれくらいビジネスに貢献(売り上げ・利益)したか、ではなくMQL数やSQL数で語る方が多いです。
なぜこうなるのか、私の経験上、理由は以下のいずれかではないかと思います。
仕組み上、売り上げまでをトレースできない。
B2Bサービスの特性上、売り上げになるまで時間がかかるので表現できない
そもそも面倒。
上層部に必要性を理解してもらうには
とても気持ちはわかりますが、これでは言われても仕方がありません。
ではどうしたら良いか。それは、以下を証明することです。
マーケティングはスケール化には必要。なぜなら効率が良いから。
効率が良い=他の手段と比べて同じ時間、コストで、より楽に、または早く、多く成約できる。
しかも、それは、妥当なコストで可能。
妥当なコスト=利益の中での適正な額。逆ザヤになっていない。
上記を証明するには、自社サービスの上限CAC(顧客獲得コスト)を把握することが必要です。CACを把握するためには、LTV(1顧客が生み出す利益の総計)を把握する必要があります。
LTVを知ることで、本当の意味でビジネスに貢献できる活動を行う基準を作ることが可能になります。利益の適正な範囲内で獲得活動を行うので、利益を生む活動になるからです。
LTVの○%を獲得活動に使用すると定義すると、本当の意味での獲得単価(CAC)が設定できます。
獲得単価(CAC)がわかると、今までやってきた獲得施策が妥当なものだったか比較することができます。比較ができると設定した獲得単価(CAC)で実現できる戦略を考える出発点を作ることもできます。
ラッキーにも現在の施策が設定したCAC内に収まり妥当性を証明できることもあれば、できなくても例えば、短期的には厳しいが、中長期的には可能になる戦略を考えるといったこともできるかと思います。
マーケティング手段は沢山ありますが、最低CACには限度があるので、選択する手段の自由度を上げるためには、先にLTVを高めることが必要となることがあります。
次回はその方法についてご紹介したいと思います。
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