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2023年度akta活動報告会レポート

akta(アクタ)とは

akta(アクタ)は、主に性的マイノリティーをターゲットとした性感染症予防啓発を中心とした活動を行う、コミュニティーセンターである。

aktaはアジア最大といわれる、ゲイバーや商業施設が連なる新宿2丁目を拠点に活動しています。
すべての人がもうすでにHIVとともに生きているという視点のもとに、
HIVへの感染機会のある人びととHIV陽性者に向けて、
地域でHIVに関わる人たちとの協働のもとに、
予防啓発と支援の両面の重要性を踏まえた活動を行っていきます。

公式サイトより

aktaの活動の中心には日本のHIV/AIDSの課題を解決することがある。

aktaの展望を表す言葉に、三つの「0」がある。

「差別・偏見ゼロ」
「AIDS発症をゼロ」
「新規HIV感染ゼロ」

この三つは絡み合っていて、特に差別や偏見は、AIDS発症を防げなかったり、HIVの予防を阻害する要因になっているように思う。

aktaでは非常に多くの手法で、これらの目標を達成しようとしている。


aktaの主な活動は、次のようなものである。

1 コミュニティーセンターaktaの設置

ゲイタウンとしても知られる新宿二丁目に所在し、フリースペースとしてイベントや展示を行うほか、情報提供や相談対応の場にもなっている。インターネットが発達した現代であっても、リアルな場所としてこのような場所がある意味は大きい。


2 相談対応

aktaでは性感染症に関する相談はもちろん、セクシャリティやメンタルヘルスについても相談できる場になっている。性に関することを相談できない人は多く、特にMSM(男性と性行為を行う男性)にとって、医療機関であっても相談に躊躇する場合もある。まずは、オープンな場で、総合的に相談できるところがあるのは、ありがたい。また、そこから専門家につないでくれる。


3 予防行動促進プログラム

aktaでは、HIVはもちろん、さまざまな性感染症についての知識を啓発するため、資材を作成し、医療機関や飲食店に設置している。性に関する情報は、求めなければ得られないことも多い。資材として目に触れるところに置いてあることで、知識を得たり、話題にしたりするきっかけを得ることができる。資材は、インターネットからも閲覧できる。


4 Living Together

HIVを持っている人も、
そうじゃない人も、
まだ分からない人も。
わたしたちはすでに、
いっしょに生きている。
WE'RE ALREADY LIVING TOGETHER.

 「U=U」という表示によって、Undetectable(検出限界未満) = Untransmittable(感染しない)というメッセージで示される通り、薬の服用などによって、HIVポジティブの人は治療によって、ネガティブの人と同じように生活できるようになったし、セックスをして相手に感染させることもなくなった。そのことを確認することによって、偏見をなくし、検査や治療に結びつくことを促すものである。のど自慢やリーディング、パレードによって、「いっしょに生きている」全ての人が連帯する機会を作り出している。


5 アウトリーチプログラム

aktaでは、医療機関などの専門機関の情報をゲイコミュニティーに届け、ゲイコミュニティーの情報を専門機関に届けるという重要なハブとしての役割を果たしている。ゲイコミュニティーの身近な施設であるゲイバーやハッテン場への資材提供のほか、YouTubeなどによる情報提供にも力を入れている。


6 ウェブサイトを用いた啓発

aktaでは「HIVマップ」というHIVについての総合情報サイトを設けており、基礎的な知識から統計的情報まで、アクセスしやすい環境を整えている。性に関する知識には、誤ったものも多い。このようなわかりやすいサイト、詳しいサイトがあることで、性に関する知識を改めることができる。


7 HIV検査普及プログラム

aktaでは「ヤローページ」という資材を提供している。ゲイバーやハッテン場といった施設の案内と併せて、医療機関や相談先の情報を載せている。楽しく興味をそそられる情報とともに、いざというときに必要な情報があるのは、とても効果的だと思う。


8 調査・研究

aktaは調査・研究の面でも大いに貢献している。今年度は「第38回日本エイズ学会」が新宿で開かれ、aktaはその学術事務局になっている。


以上のように、非常に多くの活動を行っている。

報告会の後には、エイズに向き合ってきた歴史や、現代の意識などについて、専門家によるトークショーが行われた。


性感染症を巡る状況は、20年前とは大きく変わった。しかし、これは日本全体の一部分にすぎない。

個人的には、地方では状況がまた違うのではないかと思った。新宿二丁目とつながりを持ち、交友関係のある人と、地方で孤立しているMSM男性とでは、状況が違うのではないかと。

これはもちろん、セクシャル・マイノリティーへの理解と重なる部分がある。地方ではまだまだ当事者が孤立しているはずである。偏見や孤独の中で、選択肢を失っている人も多いはずだ。


これは裏返せば、コミュニティーセンターの重要性を示している。aktaという場所が貢献してきたことは大きい。

少しずつ、地方にもLGBTQコミュニティーの居場所ができつつある。このような時代だからこそ、リアルの場としてコミュニティーセンターが果たす役割は大きい。



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