明治学院大学レインボーフェス体験記
明治学院大学で開催されたシンポジウムに参加した。
大学という場所にとって、最も大事なものは何か。
もちろん、学問の場としての大学はとても大事だと思う。多くの研究者が研究を行い、各分野に貢献する。また、それに関わる資料や記録の保管場所としても重要な場所だ。
だが、それだけならば、企業やシンクタンク、行政機関でも同等かそれ以上の設備、環境が整っている所もあるだろう。
やっぱり大学にとって一番大事なのは、学生なのだと思う。
どのような学生が集い、交流するか。その学生達にどのような環境を整備し、教育や研究の機会を与えるか。
それこそが、大学の最も重要な価値なのだと思う。
大学という場で大学生に触れると、大学という場はなんて「コスパ」が良いのだろう、と思う。
大学という場では、前途ある若者達への教育と、将来につながる研究を同時に進めることができる。
若者達が学びを深めることは、彼らの暮らす未来をより良くすることにダイレクトにつながる。しかもそれは、さまざまな人の交流の中で多くの化学反応を引き起こす。
同時に彼らは、先人が積み重ねてきた研究に、確かな一歩を付け足してくれる。先人にとってこれほど嬉しいことはない。
そういった背景を思えば、大学で社会問題について考える場を設けることは、大学にとって必要不可欠なものである。
学問の壁に隔てられた中にあって、あるテーマに沿ってさまざまな学問の学徒が意見を交わすことは、学問にとっても有益である。
特に「LGBTQ」というテーマは、もっと学問的にも積み重ねられるべきテーマだ。社会に対して、学問ができる役割は小さくない。
「学問的裏付け」や「学問的な批判」によって、ヘイトや偏見に立ち向かうことはできるはずだ。
近年、大学生の中にLGBTQに関わる研究を行う者は少なくない。ぜひ大学という場にあって、教育と研究を最大限に活かしてもらえればと思う。
明治学院大学が、このような場を積極的に設けていることは、とても評価できる。
ぜひこれからも、学生の学ぶ場、そして社会が学生につながる場を、設けていっていただきたい。