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明治学院大学レインボーフェス体験記

明治学院大学で開催されたシンポジウムに参加した。


レインボーフェスの案内チラシ

シンポジウム「大学を変える、社会を変える ~性別 性的指向をめぐって~」および交流会「LGBTQ卒業生と話そう」を開催

SOGIE(性的指向・性別アイデンティティ/表現)の違いにかかわらず、学生や教職員が公正に扱われる大学になるためには何が必要でしょうか。ともに考え、変える一歩にしませんか?

日時: 2024年6月28日(金)17時00分~18時30分(シンポジウム)
            18時40分~19時40分(交流会)
場所: 明治学院大学 白金キャンパス本館10階 大会議室
開催方法: 対面
参加費: 無料
シンポジスト: 石原 英樹(明治学院大学 社会学部教授)
        松永 美佐寿(明治学院大学 総合支援室専門相談・相談員)
        渡邊 咲良(明治学院大学 社会学部4年)
        鈴木 比呂(明治学院大学 社会学部卒業生)
司会: 砂川 秀樹(明治学院大学 ボランティアセンター ボランティアコーディネーター)
後援: 明治学院大学社会学部付属研究所


企画の立役者ともいえる友人の砂川さん
明治学院大学の校舎はその歴史をたたえている
遠くから見るとまるでお城のよう
明治学院大学の主な校舎は十字がデザインされた近代的な建物
迷路のような校内を潜り抜け会場へ
ボランティアセンター前の掲示板にポスターが
ボランティアセンター前にはプログレッシブ・レインボーフラッグ
ボランティアセンターの案内
ボランティアセンター内の企画スペース
充実の企画展示の解説
充実しすぎている企画展
一つひとつの掲示物もとても濃い
今年度のレインボープライドの告知スペース
aktaやReBitといった活動団体の案内
LGBT難民についての掲示
トランスジェンダーについて
雨天の中、中庭が幻想的だった
普段は学生がひしめくであろう2フロアある食堂
学生が大勢訪れる食堂にはポスター展が
かわいらしいイラストに多様な生き方が描かれる

大学という場所にとって、最も大事なものは何か。

もちろん、学問の場としての大学はとても大事だと思う。多くの研究者が研究を行い、各分野に貢献する。また、それに関わる資料や記録の保管場所としても重要な場所だ。

だが、それだけならば、企業やシンクタンク、行政機関でも同等かそれ以上の設備、環境が整っている所もあるだろう。


やっぱり大学にとって一番大事なのは、学生なのだと思う。

どのような学生が集い、交流するか。その学生達にどのような環境を整備し、教育や研究の機会を与えるか。

それこそが、大学の最も重要な価値なのだと思う。


大学という場で大学生に触れると、大学という場はなんて「コスパ」が良いのだろう、と思う。

大学という場では、前途ある若者達への教育と、将来につながる研究を同時に進めることができる。

若者達が学びを深めることは、彼らの暮らす未来をより良くすることにダイレクトにつながる。しかもそれは、さまざまな人の交流の中で多くの化学反応を引き起こす。

同時に彼らは、先人が積み重ねてきた研究に、確かな一歩を付け足してくれる。先人にとってこれほど嬉しいことはない。


そういった背景を思えば、大学で社会問題について考える場を設けることは、大学にとって必要不可欠なものである。

学問の壁に隔てられた中にあって、あるテーマに沿ってさまざまな学問の学徒が意見を交わすことは、学問にとっても有益である。

特に「LGBTQ」というテーマは、もっと学問的にも積み重ねられるべきテーマだ。社会に対して、学問ができる役割は小さくない。

「学問的裏付け」や「学問的な批判」によって、ヘイトや偏見に立ち向かうことはできるはずだ。

近年、大学生の中にLGBTQに関わる研究を行う者は少なくない。ぜひ大学という場にあって、教育と研究を最大限に活かしてもらえればと思う。


明治学院大学が、このような場を積極的に設けていることは、とても評価できる。

ぜひこれからも、学生の学ぶ場、そして社会が学生につながる場を、設けていっていただきたい。


〈 吉村ジョナサン 〉
作家。高校や学習塾などで長年国語科教育に携わる。Podcast番組「吉村ジョナサンの高校古典講義」で古典文学作品を紹介している。著書に『10分で読める高校古典文法』『50分で読める高校古典文法』など。


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吉村ジョナサン(作家)
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