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水と土と森の問題

 ここ吉野町では、2日続けて未明に警報が出て、学校が休業になりました。よく降りましたが、トノガワでは大きな被害はありませんでした。ですが、とりわけ九州では大きな被害が出ているようで胸が痛みます。

 水と土とそれらの人為的改変は、なかなか複雑な関係にあります。
 トノガワという小さな単位でも、小規模な土木的工事によって水の流れが変わったり(減ることも増えることも)、あるいは濁るという話をよく聞きます。トノガワは水道、簡易水道ではなく、飲み水は井戸水です。水みちが変わりかねない行為は、とても繊細な話題です。

 7月8日の早朝は、激しい雨のビートと雷の轟音爆音で迎えました。未明に大雨警報が出ましたが、8時を過ぎるとそれまでのことが嘘のように雨はやみ、不気味なほど静かになりました。
 ところで、大雨というと、気になるのが倒木です。
 トノガワへ至るルートは2本あり、普段さほど使われないサブルートで倒木と、上の写真のような落石がありました。サブルートでは、大雨が降ったり台風が来るとかなりの確率で道路端のスギの木が倒れ、道を塞ぎます。スギは水気を好み、その道は沢沿いについているものですから無理もありません。折れて倒れるというより、根っこから滑ってこけていることが多く、スギの根の浅さがよくわかります。

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 7月10日撮影。以前こけたものでしょうが、根本が洗われていて根っこの様子がよく分かります。
 吉野のスギヒノキは吉野材というブランド力があり、まだ幾分高い値段で売買されているようです。とはいえ、原木丸太や、製材された木材の市へ行くと、え?っという値段がついています。賃金も曳き賃も燃料代も出ないでしょ、っという安さです。
 その安さゆえ、森林道をつけることもままならず、こまめな手入れができず、しなってお辞儀している木も時折見かけます。間伐しても運び出さずに現地で切り捨てする(かける費用との兼ね合い)ことで、それらが谷底に落ちて水をせき止めてしまうようなことも起こります。
 トノガワの、あるいは周囲のスギヒノキ林を見ているだけでも、林業界の大変さが手に取るようにわかります。

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 昨日午後の畑の様子です。
 右側には水がたまっていました。ちょっと掘りすぎたのでしょうか。写真右奥の区画にも苦土石灰を施しておきました。
 おとつい、獣害対策の囲いに使うワイヤーメッシュも買ってきました。囲いを作らないと、大豆もその他野菜のタネも植えられません。お盆前に名古屋にいる友人が来るそうなので、何か植えてもらいましょう。
 明日は、杭代わりに使う19mmのパイプを買ってくることにします。

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