殿川からトノガワへ
ここは、戦後間もなく、食糧増産と失業対策を目的として作られた集落、殿川。十数年耕作されていなかった畑に、雨のやみ間、くもりの時を縫うようにして、そして自分ができるとき、したいときにやってきて、作物を植えることができました。
姫路から吉野へ移住し、小水力発電をきっかけにして殿川と関わり始めてちょうど8年。戦後開拓地という、先人らが入植して必死の思いで山林を切り拓いてきた足跡に、少しだけつながることができたように感じています。
殿川からトノガワへ、「再開拓」に取り組む小さな一歩を踏み出しました。
さて、大豆の種をまいてから2週間ちょっと、ひょろっとした感じで育ったのですが、どうも日照不足が原因のようです。獣害対策のワイヤーメッシュも買っておいたので、今日は雨が降る様子もないので思いきって畑に植えることにしました。
少し畝の長さが足りなかったので、畝を少し伸ばしました。鍬をふるい、息が少し弾む様子はまるで長(中)距離走を走るときのよう。まさに農ササイズです。
植え終わり、一列に苗が並び風になびく様子はいいものです。
ビニールマルチの代わりに先日刈った草を敷き、土の乾燥を抑えます。
植えた大豆品種は、富貴(ふうき)です。粒が大きく、食味がよいそう。収穫は種をまいてから78日から80日だそうで、予定では9月1週目です。ウサギやシカに侵入されず、水がれさせず無事に収穫できるかどうか、気にかける日々を過ごします。
ひとまず、植えたところだけをワイヤーメッシュで囲いました。これ、コメリのスクリューメッシュという商品で、丸棒ではなく角棒がねじられた物が使われています。値段も428円と、良心的だと思います。
次は、この段全体(一部は隣地の柵が設置済)を囲うべく、19.1mmのパイプを支柱にしてメッシュを結わえていく作業をしていきます。