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平凡な夫に憧れる人生コース

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#日常

平凡な夫に憧れる人生コース_05

平凡な夫に憧れる人生コース_05

節分とは季節の節目、つまり春の訪れを祝う行事とのこと。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、栄養価の高い炒った豆を口にする習慣が始まりであるともいわれている。

暦の上では春でもまだまだ寒い。
週末はさらに冷え込むとのこと。

「豆が降ってくるって、鳥からするとクリスマスなのかな」

「節分って、クリスマスや正月、バレンタインに挟まれているので、どうしてもイベントが弱いんだよな」

「豆だけだと

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平凡な夫に憧れる人生コース_04

平凡な夫に憧れる人生コース_04

小さなしあわせ、と言ってしまうと大袈裟になるのだが、人からみると何でもない、ちょっとしたことで“ふっ”と気持ちがなごむことがある。

私の場合、いつもと違う道を通ったにもかかわらず、目的地に予定時刻通りに到着すると、何かいいことでもありそうで機嫌がよくなる。

「一本奥の路地裏探検」ってワクワクするんですよね。

いくつになっても。

平凡な夫に憧れる人生コース_03

平凡な夫に憧れる人生コース_03

「多分駄目だろうな」
半分は諦めながらも、
「いや、もしかしたら・・・」

迷った挙句、結局は二、三パック買うということになる。

そして、いつも裏切られる。

炒りたての銀杏もそこそこ美味しいのだが、
私にとっての銀杏は違う。

いつもの店で、「とりあえず生と銀杏で」

なんで、あんなに美味しいんだろう。

そして、いつからだろう。

銀杏が「臭い」から「美味しい」に変わったのは。

小さな頃は

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平凡な夫に憧れる人生コース_02

平凡な夫に憧れる人生コース_02

今は家に居ながらにして日本全国の名物が味わえる。

口には入る。

文字により頭にも入る。

心に届くってなんだろうか。

一瞬で距離を縮める“どこでもドア”みたいな。

あんなこといいな、できたらいいな。

平凡な夫に憧れる人生コース

平凡な夫に憧れる人生コース

どこでどう間違ったのか、私はいまだに独り身で、ひとりぶんの食材すら余らせて暮らしている。

格別の才もなく、学もない。

今は“人の気持ちのあれこれ”をつづって世過ぎをしている。

自らを誇張させたり、隠しながら。

30を過ぎ、日々をぼんやり文字とする。