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平凡な夫に憧れる人生コース_03

「多分駄目だろうな」
半分は諦めながらも、
「いや、もしかしたら・・・」

迷った挙句、結局は二、三パック買うということになる。

そして、いつも裏切られる。

炒りたての銀杏もそこそこ美味しいのだが、
私にとっての銀杏は違う。

いつもの店で、「とりあえず生と銀杏で」

なんで、あんなに美味しいんだろう。

そして、いつからだろう。

銀杏が「臭い」から「美味しい」に変わったのは。

小さな頃は、茶碗蒸しの底にいつも隠れている性格にすらムッとしていたのに。