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コーポレートカラーについて①

企業や店舗のイメージを伝えるときに、ロゴやフォントのほか、色が持つイメージを利用することがあります。
実は、このコーポレートカラーは、「色彩のみからなる商標」として登録することも可能なほど、企業にとっては重要なものなのです。
本日はその商標登録されたコーポレートカラーをご紹介します。

僅か9アイテムのみ!「色彩のみからなる商標」

「色彩のみからなる商標」とは、2015年の商標法改正で追加された「色彩」についての商標です。

これは、条件として下記の3つを満たした場合、特許庁より商標として認められています。

①単色(輪郭は必要ない)
②複数の色彩の組合せ(輪郭は必要ない)
③商品等における位置を特定(例えば、商品の「取っ手は赤」といったように、色彩を配する位置を特定)


現在、登録されている企業は7社です。いずれも商品を思い浮かべると、それに使われている色が思い出せるほど有名な企業です。
なお、現在すべて複数の色彩の組み合わせのみ登録されていますが、海外では単色でも認められているケースがあります。有名宝石店の「ティファニー」のティファニーブルーがそれにあたります。


①株式会社トンボ鉛筆
②株式会社セブンイレブン・ジャパン
③株式会社三井住友ファイナンシャルグループ
④三菱鉛筆株式会社
⑤株式会社ファミリーマート
⑥ユーシーシー上島珈琲株式会社
⑦日清食品ホールディングス株式会社

順番にご紹介していきます

①株式会社トンボ鉛筆
「MONO消しゴム」のカバーに使用されている青、白、黒の3色は、商標法改正直後に申請され、2017年に登録が認められ、後にご案内するセブンイレブンジャパンと並んで、登録第一号です。

色を見るだけで、おなじみの「MONO消しゴムだ」とわかるのではないでしょうか?

②株式会社セブンイレブン・ジャパン
先日、創業50周年を迎えるにあたりオリジナルロゴを発表したコンビニ大手のセブンイレブンですが、白・オレンジ・緑・赤の組み合わせで登録されています。
ちなみに、オレンジは朝焼けをイメージした「セブンオレンジ」、赤は夕焼けをイメージさせる「セブンレッド」、緑はオアシスをイメージした「セブングリーン」というそうです。

③株式会社三井住友ファイナンシャルグループ
金融系で現在唯一登録されているのが三井住友ファイナンシャルグループです。
落ち着いた深い緑と、さわやかな黄緑色で構成されていて、色の面積が違う2パターン登録されています。

④三菱鉛筆株式会社
三菱鉛筆株式会社も同じく、2つ登録されています。
DICカラー2251という特色と、黒、金の3色で構成されたものと、それから金を除いた2色です。
色を見るだけで商品を思い出させますね。

⑤株式会社ファミリーマート
大手コンビニ店のファミリーマートも、緑・白・青のストライプで登録されています。上から順に、緑が33%、白が58%、青が9%の割合となっています。
それぞれの色には意味があり、緑は「信頼」「安心」、青は「楽しさ」「新鮮さ」を表しているそうです。

⑥ユーシーシー上島珈琲株式会社
世界初のミルク入り缶コーヒーを販売したことでも有名な飲料&食品メーカーの上島珈琲株式会社も、代表的な商品に使われている3色を商標として登録しています。
食品メーカーとしては初の登録となりました。

⑦日清食品ホールディングス株式会社
セピア色にオレンジと白のストライプといえば、日清食品の創業者・安藤 百福 (あんどう ももふく) が発明した世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を思い出すのではないでしょうか?
1958年の発売以来、老若男女問わず親しみのあるロングセラー商品ですが、これも2022年に商標として認められました。

色が持つイメージをコーポレートカラーとして持つことで、企業や商品のイメージを強く印象付けることが可能です。
次回も、コーポレートカラーについて深堀したいと思います。

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