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リーシュリアクティビティの管理

Karen Pryor Academy ライブエピソード#14は、ドッグトレーナー暦30年のキャシー・スダオを迎え実際に犬と海岸を散歩しながら、リーシュリアクティビティの管理、オブザベーション・スキル(観察技術)について語りました。

キャシー・スダオ(Kathy Sdao)は、応用動物行動学者です。最初は海洋哺乳類、現在は犬とその人間を対象に、30年以上にわたりフルタイムのアニマルトレーナーとして活躍しています。ハワイ大学で実験心理学の修士号を取得した後、アメリカ海軍に就職し、外洋での作業を行うためのイルカの訓練を担当しました。その後、ポイントディファイアンス動物園・水族館で海洋哺乳類の調教師として活躍しました。その後、タコマで最初の犬のデイケア施設を設立し、クリッカートレーニングのクラスを教え始めました。

1998年からは、ブライトスポット・ドッグ・トレーニングを経営しています。ブライトスポット・ドッグ・トレーニングでは、チャレンジングな犬について家族の相談やプライベートレッスンを行い、プロのトレーナーの指導もしています。また、カレン・プライヤー・クリッカートレーニングのクリッカー・エキスポ・カンファレンスのオリジナル・ファカルティ・メンバーでもあります。

彼女の最初の本『Plenty in Life Is Free: Reflections on Dogs, Training and Finding Grace』は2012年に出版されています。

リーシュリアクティビティとは?

リーシュリアクティビティとは、大まかに言うと、犬が鎖につながれている間、与えられた刺激に対して望ましくない反応をすることです。

最も一般的な例としては、リードをつけているときに、他の犬が近づくと吠えたり、うなったりする犬がいます。しかし、その犬が鎖につながれていないときは、何の問題もありません。このような例は、より具体的には「リードに繋がれた犬の反応」と言えます。

他にもよくある例として、犬がリードをつけたまま他の犬を見ると、歩くのをやめて動かなくなるというものがあります。この行動は最初の例とは非常に異なるように見えますが、これもリードの反応の一形態と考えられます。

リーシュリアクティビティを引き起こす刺激は、他の犬だけではありません。リーシュリアクティビティを引き起こす刺激には、以下のような様々なものがあります。

リスやウサギ、犬猫などの生き物
子供
ベビーカーや自転車、車椅子の車輪
車や電車

リーシュリアクティビティの原因は、犬によってさまざまです。一般的な問題としては、闘争心、トラウマ、単純な欲求不満などが挙げられます。

観察眼を磨く

キャシーは彼女のお気に入りの海岸に愛犬とともに訪れて、彼女の趣味である陶器の破片探しを楽しんでいます。破片探しは観察力を伴い、ただ破片を見つける事だけに止まらず、その破片がここに辿り着いた歴史環境までも垣間見ることができます。そして海岸を歩きながら、さまざまな刺激を的確に把握し、愛犬が過剰反応を示さないように繊細な観察を怠りません。

刺激に対して反応をする犬は珍しくありません。逆に反応を示す方が正常でしょう。それが過剰にならないようにするのは飼い主の管理次第です。そのためにも、自分と愛犬のおかれた環境や状態を的確に把握し、素早く判断する必要があります。キャシーはロングリードとショートリードの付け替えも、そのタイミングを的確に判断し、愛犬を危険から守りながら、最大限お散歩を楽しめるように管理しています。

落ち着いた行動を取るには

では過剰反応の刺激になるものに出くわした時、落ち着いて行動できるようにするにはどうしたらよいのか、という質問に、キャシーは「ひたすら、練習、練習、練習、ですよ」と答えています。そのために、ふだんからトレーニングを積んでいるのであって、その成果を試す時でもあります。何が目的なのか知っておくのも、落ち着いた行動を取る鍵になります。

複数のことを同時に処理する能力も、常日頃から磨いておくといいでしょう。これは私たちが犬に求めている行動でもあります。犬に求めていることを自分でもできるようにしておくのは当然のことでしょう。そして何より素晴らしいのは、キャシーはこうした課題を楽しみながらこなしていることです。

ノーリードの犬が近づいてきたら?!

刺激に対する対処法として、例えばノーリードの犬が近づいてきた場合はどんな行動を取るのかと言う質問にキャシーは答えています。彼女は、Patricia McConnell の著書”The Feisty Fido" を参考にしています。

1. 相手の犬を止めるために、トリーツとして携帯いるミートローフを相手の犬に向かって投げる。
2. 自分の身体を盾にして愛犬を守る。
3. 相手の犬のオーナーの感情を逆撫ですることは避け、的確なコミュニケーションを取る。

必要なのは安全管理であって、感情的になるのは避けるべきです。

常日頃から念頭に入れておくキーワードは下記の通りです。

◆ 自分と愛犬の置かれた環境を知る
◆ 先を見越して考える
◆ もし何か起きた時どう対処すべきかあらかじめ計画しておく

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