TAGteach
Karen Pryor Academy ライブエピソード#13は、テレサ・マキーオンを迎えてTAGティーチとその効用、そして実際にケン・ラミレスのトレーニングデモにTAGティーチを当てはめ、トレーニングの改善を図りました。
Theresa McKeon紹介
体操競技のナショナルレベルのコーチを30年以上務めてきたテレサは、アスリートの技術習得を早めると同時に、学習環境におけるストレスや恐怖心を軽減する方法を見つけることを決意しました。行動学的に健全なテクニック、明確な指示、フィードバックと強化の適切なタイミングを模索した結果、TAGティーチの方法論が開発されました。テレサは、ジョーン・オア、ベス・ウィーラー、アーロン・クレイトン、カレン・プライヤー・クリッカートレーニングのカレン・プライヤーとチームを組み、TAGティーチ・インターナショナル社を設立しています。
それ以来、TAGティーチは、人間の無限の用途に役立つ全体的な教育プロトコルへと発展しました。この方法論の成功は、この方法論を採用している広範囲のアプリケーションによって確認されています。テレサは現在、ビジネス・マネジメント、産業安全、医療、外科トレーニング、スポーツ・コーチング、家族のコミュニケーション、そしてもちろん、人にコンパニオン・アニマルのトレーニングをするための訓練など、さまざまな分野でTAGティーチ・プログラムのコンサルティングや構成を行っています。
著書「Don't Nag.... TAG! Success the First Time with TAGteach」
TAGティーチとは
TAGは英語の Teaching with Acoustic Guidance(音を使った方法で教えること)の頭文字をとった言葉です。
教師が考えを構成するのを助け、学び手にフィードバックをし、学び手が理解したことを確認できるシステムがTAGティーチであるとテレサは定義しています。
仕組み
複雑な行動を細分化し、一つの行動の直前にその行動の指導になる言葉を聞かせ、行動の直後にフィードバックを入れます。TAGティーチの重要なポイントはその頭文字を取ってWOOFと表現されます。
W What you want. 何がしたい
O One thing at the time 一回に一つの事
O Observable 観察可能
F Five words or less 5単語以下
説明ではわかりにくいので、サンプル動画をご覧ください。
背面飛びをしたことがない子供が、TAGティーチで指導を受けることで、たったの15分できれいな背面飛びをします。この場合、手をあげる、背中を反らす、右足を蹴り上げる、両足を上げる等の動きを分けて練習し、行動の直前に指導者が行動のポイントを端的な言葉で伝え(TAGポイント)クリッカーを鳴らすことでフィードバックしています。
利点
指導者と学習者の技術をともに伸ばし、即座に結果をもたらします。TAGティーチで培われるスキルは正確さ、速さ、そしてを用いた学習を集中して行うことで向上します。TAGティーチを用いたコミュニケーションは、明確に焦点が絞られていて、積極的かつ建設的です。
適用例
TAGティーチを使うことで、アニマルトレーナーのトレーニングスキルを効率よく向上することができます。動物をトレーニングする前に、トレーナー通しパートナーになり、TAGティーチを使って練習することで、いざ動物を前にしたのトレーニングで滞りなくトレーニングを進めることができます。
動画内ではケン・ラミレスがロバから同意を得て身体に触れる一連の動作をしますが、ロバの同意を得るには
1. まずロバの正面に立つ トリーツを与える
2. ロバがトリーツを食べている間に、一歩横に動く。この時、ハサミのように真横に一歩動く。
3. ロバが動かなかったら、それはロバが「同意」したことになり、ロバの横に回り込みロバの身体に触れることができます。ロバが動いたら、ロバの正面に戻ってもう一度最初からやり直します。
4.体に触れ終わったら、ロバの正面まで戻って来て、トリーツを与えます。
ケンの生徒にうまくハサミのような動きを伝える子事が出来ず、テレサがTAGティーチを使って改善を試みました。
TAGポイントは以下のようになります。
1. おへそをまっすく前に向けたまま
2. 膝を曲げない
3. 真横に一歩移動
4. (判断ポイント)ロバが動いたか?じっとしているか?
「はさみのような一歩」という曖昧な表現の代わりに、それぞれの動作を明確に表現した言葉を使い、行動の直前に指示します。そして次の行動に移る前の判断ポイントも大事であり、素早い判断が求められます。
さらに詳しく知りたい方は、ウェブサイトをご覧ください。
TAGティーチJapan ホームページ
TAGTeach International ホームページ
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