権力を嫌うという事
アメリカのトランプ大統領というのは、今では世界の権力の象徴で、割とこれでもかというほど嫌われている人物なのですが、実際確かに言っている事も、かなりとんでもない事を言っていたり、そんなの在りえないだろというような事をやっていたり、、
言い換えると、嫌われているがゆえにまともにその中身をみられる事のない人物ではないでしょうか。
とか書いていると芸術寄りの友人に縁を切られる危険性を感じるほどに憎しみの対象になっています 笑
トランプ大統領を嫌っているのは、基本的に政治思想でも左翼と呼ばれる人達。
民主主義の基本や多様性や弱者とされる人達を守ろうという至極まっとうな事を言う人であったり、また色々な人、場所と分け隔てなく付き合う事が正しいという一見まともすぎてそうだとしかいえない意見を持っている人達がトランプ大統領を支持しない、という構造になっているのが現状です。
現実としてトランプ大統領はアメリカ、民主主義国家の元、選挙を通り誕生した大統領です。
民主主義により誕生した、民主主義を好む人達に民主主義をさせない大統領。
民主主義とは何か。
またもう一つ抱えるのは「平等や多様性をいう人がトランプ大統領の悪口をいい、ひたすら排斥しようとするのはそれは平等や多様性の尊重なのか?」という疑問です。
このように権力が嫌われる理由になった事件として大きなものはナチス・ドイツによるホロコーストがよく挙げられます。
ナチス・ドイツが嫌われる理由は明白で人類史上最も悪質な罪を犯したとも言ってもいいすぎではないでしょう。
ナチス・ドイツを語る上でファシズムという言葉が挙げられます。
大元はイタリアのファシスト党という、多民族であったイタリアを個人主義でも自由主義でもなく強烈なリーダーシップにより、まとめようとしたムッソリーニ大統領が言い始めた原理です。
大雑把に言うと個人ではなく民族、全体でまとめるという方法です。
原理だけで言うと割かしよくある会社の部署と取締役のような仕組みその物ですよね。
割と悪い意味で「ファシスト」という言葉が使われますが悪口としてのファシズムは、ホロコーストが起きた第二次世界大戦後に悪口として定着しました。
ホロコーストが起きた理由、哲学者のハンナ・アーレントの研究によると、詳細を省いて大きく言うと、アイヒマンという真面目な官僚が上の命令を聞いて真面目に仕事をした、ただそれだけ。
ようは流れ作業のように当事者意識を持たず人間を人間として見る事無くベルトコンベアに乗せるように命を絶って行った、と。
こうしたファシズムの仕組みの中による権力者の思い込みと、自分が行う事への無関心さと権力に従う真面目さがそれを起こした、と。
以上を踏まえると、ファシズム、全体主義という原理は何も考えない人間を生み出しやすい土壌でそれにより生まれた無関心が原因、となります。
また、権力自体について言うと、権力はどこにでも存在しているものであります。
簡単な所だと家族だとお父さんが強い、お母さんが強いとか自然に生まれてしまう物です。
なにかを決める能力がある、力がある人が持つものが権力になります。
このように権力の発生は、動物としての人間の歴史から群れを守るリーダー、構成された社会という理由から逃れられない物とも言えます。
動物においてこのリーダーの入れ替えというのは、より強い群れを作り生き延びていくための仕組みとされており、社会を築く上で必要不可欠な事と言えます。
いうなれば権力を批判するという事はより強い権力を求めて、より強い権力の元、生存をかけて行われる物と言えます。
民主主義というのは各自の意見が社会に反映される道を示した考え方ではあります。
各自が権力を持ち、多数派が権力を持つという、権力の分散が特徴です。
が、民主主義が敷かれた国では多くの人々が民主主義を全員が信じてしまうというのは避けられないことです。
そして、多くの人が信じる事により発生するものがあります。
民主主義を信じる人達が一致団結して気に入らない物を倒し、多様性や正しい事をいい、まっとうな倫理をかざす事により説得力を持ち権力を掴み悪を倒そうとする構図。
信じるとは何か。
そして、それが起こるのを本能では望んでいるんではないでしょうか。
権力の否定、宗教の否定。
世の中にある「権力」「信じる物」
否定の裏側にある物。
権力ってなんなんでしょうね。