くだらない人間と免罪符のように唱える
詩情が迸る時はいつもきまってそれを留めておく術がない。
不定形でふわふわと漂うそれらを昇華するべくいざ机に向かって腰を据える頃には、詩情もその残滓もそれを形にするモチベーションすらもとうに雲散霧消してしまっている。そうして消えた名作遺作の、かつて存在すらしえなかった幽霊が、夜な夜な私の枕元に立つ。あるいは私の口惜しさが枕元の幽霊とそれに睨まれる私という構図に落とし込まれている。
こういう悔しさの要因は、(もちろん単に私の把持能力が虚弱な事もあるだろうが)自分はもっと素晴ら