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『あたらしい憲法のはなし』について
この記事は、Space of Digital Humanities からの転載です。
『あたらしい憲法のはなし』が出版されたのは、今から77年前の1947年(昭和22年)の夏だった。その年、日本の義務教育は6年から9年に延長された。尋常小学校の6年に新制中学校の3年が付け加えられたのだ(実は戦時中に既に義務教育の延長は議論されていたが、もちろん実行できるはずもなかった)。
僕が子どもの頃、親たちの会話にはまだ”新制中学校”という言葉が時々出て来たのを覚えている。彼らにとって、僕が行く中学校こそが、新制中学校だったとはその時は知らなかった。
その年、1947年(昭和22年)4月から新制中学校は始まったが、新たに登場した「社会科」の科目は、教材の準備や教員の講習等に時間がかかり、実際には9月からのスタートになった。そこで教科書として文部省が作ったのが『あたらしい憲法のはなし』だった(後に副教材となる)。