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「学歴より SNS が大事」の本当の意味


思考力、価値観、判断スピードや発想の豊かさがこれからの時代には必要。
というよりもうその時代に入っています。
日本での学歴や資格は暗記型でなりたっている、、、、、→思考型に変わらないと。
学歴より教養ですね。
そして学歴よりSNS。
写真や動画の投稿だけじゃなくて
自分の思考を文章で発信していくことをしてみよう。blogがおすすめです!!
その理由は以下にあります。


ちきりんさんブログより

「学歴より SNS が大事」の本当の意味

「自分はどんな人間か」を他者に伝える時、みなさんは何の情報を伝えますか?

名前?

そんなもん伝えても、なんの参考にもなりませんよね。

だから名前なんて何でもいいんです。 “花子”でも“太郎”でも“ちきりん”でも。

年齢?

名前よりは意味がありそう? でも現実にはとんでもなく頭の固い 20代もいれば、60代でもすんごいパワフルで自由な人もいます。

だから年齢なんて聞いても、その人がどんな人かなんてわからない。

てか、あたしの年齢がわかったからって「ちきりんはどんな人か?」わかったりしないでしょ。


性別も同じ。

身長や体重は?

モデルを募集してるなら大事かも。一部のスポーツの選手を探してる場合とかね。

でも多くの場合、体のサイズを聞いたからって「どんな人か」の参考にはならない。


だから多くの人は自己紹介として、職業名、会社名、大学名を語ります。

でもね。それは「あなたはどんな人か?」をどれくらい表しているでしょう?


「エンジニアです」
「医者です」
「ブロガーです」
「コンビニで働いてます」
「自分の会社を立ち上げました」


こう言われると確かに私たちの頭には、名前や年齢を聞くより遙かに具体的なイメージが浮かびます。

けれどその「イメージ」って、ほんとに「あなたはどんな人か?」を表すイメージでしょうか?


違うよね。

私たちは“固定観念”として刷り込まれた「エンジニア」のイメージ、「起業家」のイメージ、「ブロガー」のイメージを持っています。

誰かの職業を聞いた時に私たちの頭に浮かぶのは、そういう固定観念であって、目の前にいる特定個人に対する印象ではありません。


同じように、
「東京大学の学生です」
「電通で働いてます」
と言われて浮かぶイメージも、

それらの言葉とリンクする形で自分のアタマの中に格納されている「過去の知識から得たイメージ」が浮かび上がるだけであって、そんなの「いま、自分の目の前にいる特定個人」がどんな人か、という情報とはまったく関係ないんです。


じゃあ、「自分はどんな人か?」をより正確に伝えるには、何を伝えればいい?

答えは、まさにこのブログにあります。



最近でこそ「ちきりんは○○大学卒だ!」とか「前に○○という会社で働いていた!」みたいに言ってる人もいますが、2012年まではごく簡単な略暦以外、何も知られていませんでした。

それでも当時から読者の多くは、「ちきりんがどんな人か」深く理解していたと思います。

なぜならこのブログには幅広い事項に関する「あたしの考え」が、何年にもわたって開示されてきたからです。

読者はそれら膨大な量の「ちきりんの考え」を読むことで、「ちきりんとはこんな人だ」というイメージを醸成できていました。

しかもそうやって得られた情報は、私の履歴書だけを見た人がもつ「この人はどんな人か」というイメージより、遙かに正確だったはずと思います。

最初の質問に戻りましょう。

「自分はどんな人間か」ということを他者に伝える時、みなさんは何を伝えますか?

名前?

そんなもん伝えても、なんの参考にもなりませんよね。

だから名前なんて何でもいいんです。“花子”でも“太郎”でも“ちきりん”でも。

「自分がどんな人間か」を他者に伝えたいなら、様々なコトについてのあなたの考えを伝えるのがベストです。

身の回りで起こったことについて、世の中で起こっていることについて
読んだ本について、食べたものについて、会った人について

「自分はこう考えた」「こう感じた」

と開示すれば、名前や身長や大学名や職業を語るより、遙かに正確に「あなたがどんな人か」を伝えることができます。

言わずもがなですが、「正確に」と「簡単に」は違います。

簡単なのは「東京大学をでて三菱商事に勤めてます」と伝えるほうです。

そういえば相手は即座に(まったく正確ではないかもしれないけれど)「あなたがどんな人か」理解できた気になれます。

相手のアタマの中に「東大を出て三菱商事で働く人はこんな人のはず」という思い込みがあるからです。

一方、様々な事象に関する自分の意見を表明すると、周りはあなたがどんな人か「正確に」理解できますが、「簡単に」は理解できません。

ちきりんのブログをぜんぶ読むには時間がかかります。誰かのフェイスブックやインスタグラム、ツイッターでの発信をすべて遡って読むのも大変な作業です。

人を採用するとき、多くの会社が「履歴書」で最初の判断をするのも、それが一番「簡単」だからです。

会社の人事部は応募者の書いたブログを読んだり、その人が作った作品をぜんぶチェックしたり、その人がやってきたことをすべて確認したりできません。

本当は彼らだって「正確」な情報に基づいて採用する人を決めたいんです。

でも今は「簡単だけど不正確」な方法と、「正確だけど膨大な時間がかかる」方法しかありません。

だからしかたなく履歴書をスクリーニングに使う。これが「学歴社会」の源です。

んが!

遠からず人工知能(AI)が、膨大な量のその人の発信(ブログやツイートだけでなくインスタにアップロードされた写真や“いいね”した記録、さらにはクラウドに保存した多数の情報=ビッグデータ)から、

「あなたがどんな人か」を、人事担当者に代わって判断してくれるようになります。

すると、「簡単で正確」な「あなたがどんな人かという情報」が手に入るようになる。

人事分野では今、AIの活用実験が急ピッチで進んでいます(グーグルが本気で研究と実験を始めています。詳しく知りたい方は下記の本をお読みください)。

今後、採用や評価プロセスの多くは、AIに置き換えられていくでしょう。

そうなった時「あなたがどんな人か」を判断するベストな基準は、大学名や□名、もしくは、以前に勤めていた会社の名前ではなくなります。

なぜならもはやそんな「簡単だけど不正確」な情報を使う必要はないから。

あなたが今まで何について「どのように考え、どう判断してきた人か」という思考の記録を丸ごと分析し、その思考力、価値観、判断スピードや発想の豊かさまで「簡単に」判定できるようになるから。

「SNS のフォロワーなんて買って増やすことができますよね? そんなもの信頼できないでしょ?」とか、

「フォロワーが多いからといって、仕事ができるかどうかはわかりませんよね?」などと言う人は、

「学歴より SNS のほうが大事になる」という言葉の意味を、まったく理解できていません。

グーグルの開発する人工知能が、あなたのアカウントのフォロワーについて「買ったものか、それともあなたの発言が興味深いため、自然に増えたものか」、判別できないと思ってるんですか?

企業が学歴でスクリーニングをするのは、今のところそれが「利用可能な手法の中で一番マシ」だからにすぎません。

もし、より正確に「この人はどんな人か?」を簡単に判別できる方法が現れたら、企業はいっせいに採用方法を変えてくるでしょう。

そしてそんな時代、ネット上で「自分が何を考えているか」を発信しない人の思考ログはゼロとなります。

今後そういう人が「思考」を重視する仕事に向いていると判断されることはありません。

今まではそういう分析が不可能だから「東大に受かってるってことは思考力があるんじゃないの?」という不正確な推定をしてました。

でも過去の思考の軌跡がすべて直接分析できるなら、そっちのほうがよほど正確でしょ?

しかも子供の頃から自分の考えを発信していれば、グーグル様(てか人工知能)は、その人の思考力がどれほどのスピードで成長してきたか =「学ぶ力」まで判定できるようになるんです。

今まで、なぜ人は「学歴」を手に入れるため、一生懸命に勉強してきたのか?

一定の学歴があれば「一定の能力がある」と判断してもらえたからですよね。

でもこれから人工知能が長年にわたるその人のライフログ(特に思考ログ)を元に

「こいつは東大卒だけど思考力はないです。てか、考えること自体、あんまり好きじゃない」とか

「既に考えがかなり凝り固まってます。できない理由ばかり考えてる人です」とか
「発言の半分がネガティブ、残り半分はゴシップです」と教えてくれたり、

反対に「高卒だけど、この人のこの分野における思考力はすごい!」と判断してくれるとしたら?

企業はあなたが書いた履歴書と、グーグル判断のどちらを信じるでしょう?

これからの時代、自分の思考を発信しないということは、これまでの時代において学歴や職歴を取得しないのと同じくらい不利なことです。

反対にいえば、「自分がどんな人か」、他者に伝わる形できちんと発信していくのは、(学歴社会と言われた時代に)学歴を揃えていく行為と同じレベルで大事だってこと。

これからは、受験勉強と同じレベルの熱量を、ネット上での発信に注ぐべき時代になるのかもしれません。

未だに「学歴より SNS のほうが大事な時代なんてありえない。人気取りの上手い人を評価する企業ばかりじゃないんだから」とか言ってる人は、なぜ学歴より SNS が大事になると言われているのか、もうちょっと深く理解したほうがいいでしょう。

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