第7回 自分にとって「仕事とは?」を見つめたら、未来が開けた!~幸せに生きる・働く「指針」をつくる ②~
先日、若い優秀な学生さんと話していたとき、彼がこんなことを言いました。「仕事はお金を稼ぐためと割り切っています。自分は仕事以外に生きがいを見出すつもりです。」 それを聞いて、お姉さん(わたし!)はちょっぴり、いや、かなり悲しくなりました。
なぜその思考に至ったのだろう?まだやってみたいと思える仕事が見つかっていないのかな?ご両親がすごく忙しくて心身をすり減らして働いていたのかな?(実際、両親が仕事に忙しくていつも疲れていたので、働くのが怖くなってしまっている学生、働くことに何の意味も希望も見いだせていない学生がいる。結構いる。)
ところで今、働いている皆さんは、自分の「仕事」や「働くこと」の意味について考えたことはありますか?
日々目の前にある山積みの仕事をこなし、いつも何かの役割や責任に追われ、つかの間の休日にほっと一息するも、溜まった疲れをいやすことで精一杯、また次の日からも何かに追われる日々が始まり、その対価としてもちろん給料はもらうから生活はできているけど、なんだか生きるために働くのではなく、働くために生きている、、そうやって日々が流れ去っていく・・・
そんな状態になってはいませんか?
「仕事」や「働くこと」の意味として、お金を稼ぐため、食べていくため、それはもちろんその通りでしょう。
別に、食べていくため、経済的に自立をするため、だけでもいいのではないか、それで十分ではないか、そう思う方もいらっしゃるかと思います。
そうですね、確かに、それだけでもいいと言えばいい!
ですが、経済的以外の意味も見出した方が、人生全体の満足度は高まるのではないかとわたしは思っています。
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高橋俊介さんの「21世紀のキャリア論」(東洋経済新報社)によれば、「仕事観」(自分にとって「仕事」とは?の答え)と、「仕事キャリア満足度」の関係について興味深いことが書かれています。この本によると、「仕事観」が明確な人ほど、「仕事キャリア満足度」が高い、という調査結果が出ています。
「仕事観」とは、例えば、「やりがいや達成感を味わうこと」「だれかの役に立つこと」「自分のやりたいことをやること」など、いろいろな仕事観はありますが、その仕事観の内容に関わらず、自分なりの「仕事観」が明確な人は、仕事キャリア満足度が高いというのです。
ただし、次のような「仕事観」を持つ方については、「仕事キャリア満足度」には結びついていないそうなのです。その「仕事観」とは
―「家族を経済的に支えるためのもの」
―「経済的に自立するためのもの」
―「所属や肩書を与えてくれるもの」
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これからの時代、時代はますます不確実です。いろいろな変化がやってきて、誰も何が起きるか分からない。どこにも答えがない。過去の経験もあまり役には立たない。そのような状況で、自分は何をなすべきか、何を大事にして何を捨てるか、そこを判断して動き、ひいては幸せなキャリアを育んでいくためには、自分なりの「仕事観」を持つことがとても大切だとわたしは考えます。
わたし自身、昨年のコロナ禍で、いっとき仕事がゼロになりました。これまでやってきた集合研修、対面カウンセリングが一切できなくなってしまったのです。そりゃー落ち込みました。これからどうやって生きていけばいいのだろうと。
そこで、改めて考えたんですね。私にとって「仕事」って何だろう?働く意味って?と。
そこで見えてきたのは、わたしにとって仕事とは、「可能性を開花させるもの」でした。
わたしは気づきました。そうだ、わたしの仕事とは、自分の可能性を開花させるものであり、他の人の可能性を開花させることだと。自分を含めた「人間」の中には、いろいろな可能性が眠っている。それを仕事という機会によって、時に苦しみながらも開かせていく、そしてそれは大きな喜びをもたらす・・・、それがわたしの仕事観でした。
そうか、そうだったのか!
気づいてからのわたしは行動が早かったです。「可能性を開花させる」をキーワードに、どうやったら人の可能性って開花できるだろう?と本を読んだり、様々なセミナーにも参加して学びを深めました。ちょうど仕事もなくて、時間だけはたっぷりありましたから!そうやって、改めて自分の仕事を再定義し、そのための行動を起こしていったのです。
コロナ禍で仕事がゼロでへこんだわたしは、まさに自分の「仕事観」に支えられて、また前を向いて歩きだすことができました。(そして、そのときの経験をもとにセミナーも新しくつくりました!詳しくは最後に!)
わたしたちは、日々忙しくしていると、時間はあっという間に過ぎていきます(時間が過ぎるの、最近早すぎませんか!?)。そんなとき、ふっと、「わたしって何のために生きているの?働いているの?」とむなしくなることがあります。
皆さまも一度、自分にとっての仕事の意味、働く意味を見つめてみてください。
特に今マンネリに陥っている方、これからの方向性が見えないで不安を抱えている方、ぜひ見つめてみてください。何か今後の大きなヒントがきっと得られるはずです。
ちなみにね、冒頭の「仕事はお金のため」と割り切っていた学生にわたしはこんな声をかけました。
「やりがいを見つけようとまで言わないから、自分なりに意味を見出せそうな仕事はどんな仕事か一緒に考えてみようか」
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『人生100年時代、幸せに生きる・働く”自分コンパス”のつくり方 ~自分の可能性を開き、いきいき輝く~』
第1回 『自分のギフト(強み)と可能性を知る』(3/24水 19:00-21:30)
第2回 『自分の本当の「願い」を知る』(3/10水 19:00-21:30)
第3回 『“自分コンパス”をつくり人生をデザインする』(4/7水 19:00-21:30)
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※これまでの連載(どれも力作だからぜひ読んで!!)
第1回 計画なんてくそくらえ 偶然を味方につけて幸せ人生(1)
第2回 計画なんてくそくらえ 偶然を味方につけて幸せ人生(2)
第3回 自転車に初めて乗れた日のあの感覚、「成長」こそが幸せなキャリアの原点
第4回 いきいき生きる、いきいき働くってどういうこと? /①” いきいき”は、全身全霊、全力で自分の命を燃やす体験
第5回 いきいき生きる、いきいき働くってどういうこと? /②自分の「強み」=ギフトを知ろう!
第6回 自分の本当の「願い」を知る~幸せに生きる・働く「指針」をつくる①~
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