【詩】悲しみに暮れる・5 of Cups
5はタロットカードにおいて
厳しい方向への変化を示唆する
生きていく上で直面する
困難との遭遇というニュアンスだ
カップの5では
水のエレメントが持つ
感情的な不安定さが
強調されるように見える
倒れたカップの前で
悲嘆に暮れる人物は
過去の方に向かってうな垂れる
顕在意識を表す上部は
グレーに塗り込められていて
そこに佇む男の黒いマントは
失意と閉ざされた心を象徴する
しかし潜在意識に対応する
下部を見てみよう
倒れたカップたちと遠くの城が
希望的な明るい黄色に塗られている
カップは5本のうち3本が倒れ
中から赤や緑の液体がこぼれる
これらは過去を表す
左側で起こった出来事だ
男は過去の3本に体を向けている
右側の未来では
2本倒れていないカップがあるが
そちらには背を向けてしまっている
彼の足元には
失っていないものがまだある
ゴールは城の位置が象徴するように
遠くに輝いていて
溢れる感情を表す川には
橋がかかっている
しかし情熱や意欲の入った杯は
倒れてしまった
彼は失ったものだけを見て
嘆き悲しんでいる
カップが象徴するのは
愛と献身の道だ
なみなみとたたえた水は
惜しみない愛の流出を表すが
道の過程では
欠乏の悲しみや
また水の過剰さによる
情緒の不安定さを
経験するだろう
現実世界の厳しさに通じる
5という数の中で