俳句選(4)
福豆を鬼と分け合う夕べかな
坂道を駆ける子の声日脚伸ぶ
立春の空にかかるは二日月
春の鴨しじまを破りて羽ばたけり
石段の上でねぎらう梅の香や
棲む人もなき庭先にクロッカス
地に触れてほろりと消えし春の雪
湿りたる土の匂いや蕗の薹
窓打つを聴きて眠りし春みぞれ
静かなる弔いの日や水芭蕉
三椏(みつまた)の花すずなりの手毬かな
ひこばえや郷里の復興願いたり
福豆を鬼と分け合う夕べかな
坂道を駆ける子の声日脚伸ぶ
立春の空にかかるは二日月
春の鴨しじまを破りて羽ばたけり
石段の上でねぎらう梅の香や
棲む人もなき庭先にクロッカス
地に触れてほろりと消えし春の雪
湿りたる土の匂いや蕗の薹
窓打つを聴きて眠りし春みぞれ
静かなる弔いの日や水芭蕉
三椏(みつまた)の花すずなりの手毬かな
ひこばえや郷里の復興願いたり