
「ナポレオン覇道進撃09」を読む 調子に乗りすぎたボナパルト家の快進撃は、ついにスペイン侵略でしくじる
アウステルリッツの会戦~ティルジットの会戦がピークになるのですが、逆に言うとここからはナポレオンのしくじりが出始めて、じわじわと下り坂になっていきます。
その中でも第一のやらかしは「スペイン戦役」でしょう。膨大なコストや時間を浪費し、戦力も分断・拘束されることになったため、ここからナポレオンが戦略的に劇的な勝利を収める機会が減っていきます。
もともとナポレオンは、機動的な用兵によって、兵力で負けていても要所ではつねに数にまさる戦いをすることで勝利を積み重ねてきた。
そのナポレオンが、わざわざ大きな兵力を一箇所に止めさせられていた時点で大失敗であり、このスペイン戦役さえなければもっと寿命は長く続いた可能性はあります。
というかスペインが全体的にやばすぎた・・・
ティルジットの条約により領土の最大化に成功したあとのお話

いったんは大人しくするべきだとナポレオンも分かってはいたのだが・・・。
もはや革命の守り手ですらなく、権力を守るための侵略者になっていく

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