
期間限定で管理職やらされた時の話
やってみて改めて思ったけど日本の企業だと「体育会系」で「リーダーシップとった経験がある人」を重視する理由めちゃくちゃよくわかるよ。
会社組織にとって「管理職」適性のある人材が圧倒的に不足してるってことだから。
私は今の会社ではフルタイム勤務ではなく、週1出社のみの立場なので絶対に管理職にならないと思ってたのだけれど。つい最近いろいろ事情があって課長がしばらく戦線離脱することになり、やむを得ずその穴埋めをさせられる立場になってしまったことがある。
それ以来、代理期間が終わった後でも惰性で今でもマネージャーMTGにはずっと参加しているのだが……。
課長というのはうまくやらないと職場のゴミ捨て場になるよね……と感じた。
課長のタスク
めちゃくちゃざっくり語ると
①マネージャーMTG・顧客との打ち合わせへの出席・報告
②WBS作成などをベースとした部下への指示・進捗管理(作業のブレイクダウン)
③進捗や成果物に問題があった場合のフォロー・穴埋め作業
④個人のミッション・タスク(部下の教育なども含む)
などがメインだった。
④こそがやりがいになるわけだけれど、①~③で忙殺されるとまじでやりがいがゼロとなり、何のために仕事やってるのかわからなくなって死にたくなる。
しかし、実際のところ日中時間の大半は①で消費されている。
そうすると基本的に②~④は定時以外の時間や土日にやることとなる。
ここで②が上手く行ってないとどんどんゴミがたまっていき③のために膨大な時間を費やすことになってしまう。こうなると④が何もできなくなってしまう。 なんとしても①を減らし、初期の段階で②にしっかり時間を使って、中長期で見たときに②~③の時間を減らしていかないと仕事場所はただつらい賽の河原になってしまう。
本人は長時間労働をしているのだが、本来やるべきではない作業をやってるだけだからもちろん評価はされない。部下からも、直接穴埋めをしている部下以外からは「あの人は何もやってないように見える」という状態になっていき「無能な怠け者」みたいな扱いをされてしまう。
頑張ってるのに全く報われない状態に一度でもはまってしまったら詰みだ。この状況に陥ると、リカバリーがほとんど困難になってしまう。
しかも昨今では「働き方改革」の影響で管理職でない社員には残業をあまりさせられない状況である。「自発的な残業」はダメで、課長が部下にちゃんと残業指示を出すことになっており当然部下の残業時間が多いと、部長から詰められる。私もその恩恵を受けているからむしろ部下としてはめちゃくちゃありがたいんだけれど課長はしんどそうだなと。
弊社の縮図 #現場猫 pic.twitter.com/XSNGqhNNwT
— からあげのるつぼ (@karaage_rutsubo) June 24, 2023
管理職は職場のゴミ捨て場にされているがそのゴミの大半を生み出しているのも管理職であるため救いようがない
さて、ここまでは管理職の立場から「職場のゴミ捨て場にされてる」って言ったけど実際のところそのゴミを生み出しているのは管理職自身であるという点がさらに救いようがない。
まず①の会議が多すぎるという点が困りものなのだがそれ以上に問題なのは②だ。部下にマスタースケジュールを示してその通りにちゃんと仕事をしてもらうというのが激ムズである。
部下にきちんと役割分担をし、その部下が問題なく仕事を仕事をしてくれれば管理職の作業はぐっと減る。そのために部下の人たちとしっかりコミュニケーションをとって作業の目的やスケジュールの重要性をすり合わせておきたい。当然それぞれのメンバーのケイパビリティを理解しておく必要もある。理想としては、部下同士でも助け合って自己解決してもらえるとありがたい。
ただ、この部分に避ける時間が限られていたりコミュニケーションが足りないとスケジュールや指示内容が緩くなってしまう。
課長は実際はめちゃくちゃ長時間労働しているわけだが、部下からは
「何をすればよいのかはっきりしない」
「必要な裁量を与えてもらってない」
「あれを決めてもらえてないから、現状ではここまでしか作業できない」
「相談したいけどあの人苦手なんだよな……」
「これでスケジュール通り作業ができてなくてもそれは課長が悪い」
みたいな感じで、課長がボトルネックになって部下としても仕事ができない状態になっている場合がある。
つまり課長は自分でゴミを生み出しているわけだ。
課長は、自分の無能ゆえにゴミを発生させてしまいそのゴミをひたすら拾う作業を延々させられる。自分のせいだから部下を責めても解決しないし、部長は自分以上に忙しくて助けを求められる状況じゃない。こうして、課長は毎日自分の無能ぶりをかみしめながらひたすらやりがいのない作業のために残業を続ける……。
あまりにも地獄すぎるでしょう?
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