
マンガ版「レ・ミゼラブル」読む02 愛に生きたファンティーヌの悲惨な人生
序章が終わり、「ファンティーヌ」編が始まります。
ファンティーヌといえばこの曲ですね。
1817年 パリにて。 このときは幸せに暮らしていたファンティーヌ・・・
ファンティーヌはこのあとのストーリーのための「踏み台」にされてしまう存在だけれど、ファンティーヌそのものも非常に魅力的。


ファンティーヌは、4人組の学生の一人、フェリックス・トロミエスに熱烈に恋している。ある日、4人の男たちが4人の恋人を外出に誘う。彼らはレストランで一日を終えるが、女性たちは男たちに別れの手紙を残して置き去りにされる。他の3人の女性はそれを上機嫌で笑い飛ばすが、ファンティーヌは後に悲嘆に暮れる。トロミエスは彼らの私生児コゼットの父親であり、ファンティーヌは彼女を一人で育てなければならない。
他の3名の女性たちは最初からわきまえていた。上級国民と下流国民が一緒になれるわけはなく、いっときのお遊びだと思ってたから思い切りはしゃぎ、恋の駆け引きを楽しんでいた。
しかし、ファンティーヌだけは愚かなことにすべてをトロミエスにささげて子供まで産んでしまった。

妊娠してしまったため、もはや他の男の庇護を受けることもできず、自分で働こうにも、子供を抱えた女工を雇ってくれる人もいなかった。
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