和製ジャズ温故知新.再編Vol.5.2/少し休憩
このところ和製ジャズ温故知新という文を書いています。
昭和初期のことから始まるこの時代、暗い戦争の時代と重なります。
自分も暗くなるので少し気分転換です。
季節は12月中旬。師走です。
あっという間に過ぎたこの1年。
先日、ジャズを教えている弟子から、チャーリーパーカーのことを
教えて欲しいという。 チャーリーパーカーは、ジャズの改革者、
ビバップの創始者として有名な人物です。
天才の名をほしいままに、縦横無尽にプレイするそのスタイルは
現代もパーカースタイルとして多くのプレイヤーに影響を与える。
パーカーの名盤、Charlie Parker with strings「Everythings Happen to Me」
パーカーは突然現れ、今までと全く違うプレイを披露し人々を
驚かせた。彼の生きた1920年から1955年はどういう時代か気になった。
彼が生まれた1920年はアメリカが第1次世界大戦に参戦の時期と重なる。
20年代前後のアメリカは、戦争の影響から禁酒法が発令される。
その禁酒法を仕切ったのがいわゆるギャング(マフィア)である。
そのギャングをパトロンとして発展した音楽がジャズである。
1939年太平洋戦争開戦。 この時、パーカーは19歳。
時代は戦時、ダンス音楽は禁止されジャズプレーヤーは失業者となり
町中に溢れていた。
その時代から間もなくして、ダンスとは無縁の『ビバップ』が生まれる。
この時代背景とジャズとパーカーとビバップは大きな関係がある。
パーカー自身も戦争の大きな渦の中に巻き込まれながら、『ビバップ』を演奏していたのである。
次回Vol.6に続く。