12話-スピードスター
出会ったというか、前から出会っていたかな。
加藤さんという方だ。
この方は全日本実業団バンタム級優勝者だ。
もっともっと強くなりたいという気持ちが、今自分に必要なものにフォーカスしてくれる。
ワンバランスボクシングジムでも話した引き寄せの法則だ。
人間の脳は興味のあることと欲しいものにフォーカスが向く。
加藤さんはやたらとスピードが早いのだ。
僕の確か7歳年上ぐらいだったと思う。
岡山県出身で仕事か何かで来ていたと思う。
本当、めちゃくちゃパンチ速度早くて、シャドー見るだけで半端ない速度だった。
俺もあんな速度で打てたらいいなぁと思った。
そうだ!聞いてみよう!
長尾のなんでも聞いてみようセンサーが働いた!
当時の世間知らずの俺は加藤さんの言葉を
半分ぐらいしか理解できなかった笑
なぜなら加藤さんは岡山弁全開だからだ。
長尾「加藤さん!なんでそんなにパンチ早いんですか?僕も早くなりたいっす」
加藤さん「×○▲※▲■○◉×○▲※▲■○◉×○▲※▲■○◉じゃけん」
長尾「??????????、えっもう一回いいですか?」
加藤さん「お前ちゃんと聞いとけーや×○▲※▲■○◉×○▲※▲■じゃ」
長尾は加藤さんから聞きたい大事な言葉を読み取ることができなかった‥笑
もう一回聞いたら命に別条があるなと判断し、その場を去った。
しかし長尾は諦めてはいない。
とりあえず話しかけてまたわからなかったら怖いので聞くのをやめ、
マネすることにした
あっ加藤さんをこれだけ言ってたらめちゃ怖い人ってイメージだけど、実際は全然怖い人じゃありません笑
優しいお兄さんです笑
今後パンチ速度が上がっていったのは加藤さんに教えていただいたからですー
加藤さんのマネできるところはとことんマネした。
どうしてもわからないところは加藤さんに聞いた。
ずっと見ていると加藤さんが何を言っているかわかってきた笑
なんとなくなんとなく笑
岡山弁が俺にとってはわかりずらかったというのもあるが、
ボクシングしてた人ならわかると思うが、ボクサーは言葉で伝えることが上手な人はほとんどいない笑
具志堅さんほどではないけど笑
基本的に教える時に効果音が多い笑
「こうやってバーンきたらサッと行ってドンって打てばいいんだよ」的な説明ばかりだ笑
ワンバランスボクシングジムを経営していて、伝えるというキーワードは非常に大事なので、言語化できるようになっているので安心して欲しい笑
ちょっと技術が高い応用パターンの時は言語化が弱いかも笑
スピードを単純に上げる練習はこれだ。
鉄アレイシャドー(MAXスピードでする)
パンチ速度だけ重視したシャドー
これを何度も何度も繰り返す。そうすると少しずつスピードが早くなるのだ。
毎日毎日しまくった。
この時、森本は‥首をめちゃくちゃ筋トレしていた記憶がある。
ボクシングは首の筋トレをしないといけない
なぜならパンチが当たった時の衝撃に耐えれるように。ムチウチみたいになってしまうので、その防止を兼ねてする。
チョー簡単に言うと丈夫な体を作っていたのだ
俺は勝つ為の技術を磨く。
森本は負けない為に体を鍛える。
どちらも大事な要素だ。
だが、このバランスを崩さないように、そして目的に合わして絶妙なバランスを保って欲しい。
今頑張っているみんなにこの2つの要素は必ず必要となる。
今、仕事をしていて思うが、負けない仕組みを作った方がいいような世の中だなと感覚的に思うことが多い。しかしここぞという場面では勝ちにいくことは一切忘れていない。
スピードスター加藤さんと出会い。
長尾はパンチを目にも止まらぬ速さからまったく見ないにしようと誓った。
ちなみにこの時点で目にも止まらぬ速さすらも達成していない笑
しかもなんでまったく見えない速さという単語が出たかというと
このスピードをつけようと思った時に、小学生の時を思い出したのだ。
昭和61年生まれ付近ならハマっていたはずだ。
るろうに剣心を!
その中で、剣心(主人公)と沖田宗次郎(新撰組)の戦いがあった。
その時に剣心の速度は「目に止まらぬ速さ」
相手の宗次郎は「見えない」
見えないって!何!えっ!めっちゃカッコよくね?
もう目の視界にすら入らないってこと。
これいつか使いたいなぁと小学生ながら思っていた。
そしたらなんと高二で使うことになるとはーーーーー!!!
次回は
読者さんからのリクエストで
俺の親友、さとるの試合を語りたいなと思っています。