セルフ撮影のコツを大公開
「ウェディングの前撮り、セルフ前撮りにしようと思って…」という連絡を知人からもらいました。
やはりそこは頑張ってプロに依頼した方がいいよとアドバイスしつつ、やむを得ない事情もありそうなので、何かアドバイスできないかって考えていました。
せっかくセルフ撮影のコツをまとめるなら、1人でも多くの人の役に立ちたいので、今日はブログにまとめました。ウェディングのセルフ前撮り以外でも、旦那さんや恋人、家族との旅行の際に活用してみてください。
写真撮影の前に大事なこと
とにかく早く綺麗に撮れる方法を教えて!という声が聞こえてきそうですが、大丈夫なところなので…
是非ここから読んでくださいね。
撮影の目的(こんな未来を作りたい)
まずは、必ず撮影の目的を決めてください。
「綺麗に撮れれば良い」とは言わず、
「何のために綺麗な写真が欲しいのか」
「それを誰に見てもらってどんな気持ちになってもらいたいのか」
「将来自分や家族がその写真を見て、どんな話をしたいのか」
これを考えておかないと、本当に空虚な撮影をしてしまうことになるし、出来上がった写真への愛着もわきません。
テーマを決める
撮影の目的がわかったら、テーマを決めましょう。
抽象的に「爽やか」とかでもいいです。
単語で「夏 緑 水」とかでもいいです。
ざっくりとイメージを言葉で現してみましょう。
ロケーションを決める
テーマが決まったら、それに合うロケーションを探しましょう。
googleマップを使うのがおススメです。
後で解説しますが、逆光が撮りやすいので、北向きのロケーションはオススメです。
撮影許可を取る
公共の場所の場合、基本的に撮影許可が必要なのは、商業撮影のみです。
お金をもらって行う撮影です。
ただ、商業撮影じゃないセルフ撮影でも許可が必要な場所もありますし、何より撮影中に注意を受けて気分が下がってしまうのを避けたいので、事前に管理者に問い合わせておきましょう。
セルフ撮影でもウェディングドレスなどを着ていると、目立つので、管理者から声をかけられることもあるようです。
準備するもの
衣装、カメラ、三脚、使いたいプロップスなどが必要かと思います。
よく質問をもらうのは、衣装をどうしたら良いのかということです。
これは予算にもよるのですが、レンタルはかえって高くなってしまう場合も多いし、汚れた場合の料金なども高額なので、ウェディングドレスなら楽天市場なんかで買うのも良いかなと思います。
男性の衣装も、日本のウェディングのイメージでよくあるフロッグコートにこだわらず、手持ちのスーツや私服をアレンジして、小物のみを購入すれば十分だと思います。
撮影当日は持ち物をなるべく一つにまとめたほうが良いかと思いますが、撮影に行く場所によっては地面が土の場合もあるので、キャリーバッグが邪魔になることもあります。
カメラの設定
撮影前日までにやっておいてほしいのが、カメラの設定です。
ウェディングドレスのような白い服の撮影は、明るさの調整が撮影時には難しい場合があります。
撮影の目的に合わせて編集するかどうかを検討されたほうが良いかとは思いますが、そのカメラで撮れる1番大きなサイズで撮影することをおススメします。
なぜなら、編集の際に調整できる幅が広くなるからです。
もしRAWという形式で撮影できるなら、RAWで撮ったほうが確実です。
RAWとは、データフォーマットの一種ですが、例えていうならばフィルムのようなものです。
現像という作業が必要になりますが、その作業を通じて明るさなどの調整が可能です。現像には専用ソフトが必要ですが、「無料 RAW現像」と検索すると、無料ソフトやレビューが出てきたので、まずは調べてみてください。
撮影の基本
ここからは実践編です。
難しいことは言えないので、基本的な部分をまずはおさえましょう。
光
まず光。
光は逆光で撮るようにしましょう。
真後ろじゃなくても、斜め後ろからの光でも大丈夫です。
とにかく顔に直接光を当てるのをやめましょう。
写真は光と影で表現をするものですが、直接的な光をコントロールするのはアマチュアの方では難しく、顔に綺麗ではない影ができてしまいます。
ポージング
これも目的やテーマによるので、簡単にできるポイントだけ。
まずは「照れない!」
照れてしまうと、とにかくダサくなります。
緊張や照れはあると思いますが、目的を考えて思いを込めれば、必然的に楽しめるはずです。
次は「自然に!」
雑誌やInstagramで情報収集をしていると、キメキメのポージングばかり見てしまうと思います。
そのポージングをしている写真はテーマに合ってそうですか?
意味もなく普段しないようなポージングをすると、空虚な写真を作り出してしまいます。
ポージングもあくまでも目的のために思いを表現する手段だということを忘れないでいてもらえれば、自然に写ることができるかと思います。普段どおりでいいんです。
それがその人達のカタチなので。
但し、「距離はいつもより少しだけ近くに」
レンズを通した画像というのは、目で見えているものとは違います。
並んで立っている2人がやたら離れて立っているように見えてしまうことあります。
特にプロ使用のバズーカのようなレンズでない限り、離れて立っているように見える可能性が高くなるので気を付けてください。
レンズの焦点距離
この「離れて見える」に関連しているのですが、レンズはなるべく望遠で撮りましょう。
もしレンズの焦点距離が24mm-70mmならば、
なるべく70mmに近い焦点距離を使い、遠くから撮りましょう。
24mm側、つまり広角側を使うと、広い範囲が写るので、画面の情報量が多くなってしまいます。
見た目もダサくなりますし、伝えたいことも伝わりにくくなります。
斜めになっているのも目立ちやすくなります。
もちろん、「できる限り」で大丈夫ですよ。
ここからは具体的なシチュエーションに対してコツを書きますね。
建物の前で撮る場合の注意点
建物に正対
まずはこれ。「建物に正対」です。
建物にまっすぐカメラのレンズの面を向けるイメージです。
左右にも上下にも前後にも傾いていない状態です。
これはプロでもできていない人を見ますが、これができていないと、建物が歪んで見えてしまいます。
建物が歪んでいると、見る人は無意識的にその歪みが気になりはじめて、写真の中の大事な情報に目が行きにくくなります。
これは、望遠側で遠くから撮ると回避しやすくなります。
地面を移さない
広角レンズを使うと起こりがちですが、地面がたくさん写ってしまうのは避けましょう。
地面がやたら登り坂に見えてしまうような写真になりますし、そこに写る人もなんだか伸びているような見え方になります。
これも望遠側で遠くから撮ると回避しやすくなります。
明るさの差
カメラというのは人間の目ほど優秀ではありません。
明るいところと暗いところを、同時に見ることができないのです。
例えば、部屋の窓から外を見た時、人間の目は自動的に瞳孔を調整するので、部屋の中の詳細と窓の外の詳細が同時に見えているように記録できます。
しかしカメラはそれができないので、窓の外の明るさに合わせれば部屋の中は真っ暗に写りますし、部屋の中に合わせれば外は真っ白に飛びます。
つまり、撮影の際には、写したいものが同じ明るさになる必要があります。
背景には太陽が当たり、被写体には当たっていない場合、どちらかが暗くなるか、どちらかが白トビします。
これを回避しやすくする方法は、逆光撮影です。
被写体も背景も正面には光が当たっていない状態を作りやすくなります。
風景の前で撮る場合
基準の線
建物と違い直線が少なく、並行や垂直を測るのが難しくなります。
そんな時は、背景の何かの線を基準にしましょう。
例えば、水平性や地平線、道路の線などを使うことができます。
散漫にならないように
風景が背景で陥りやすいのは、あれもこれも写したくなり、イメージが散漫になってしまうことです。
おそらくそれを瞬時に判断するのは難しいので、ここでも少し望遠側を使うのがおススメです。
35mmから60mmくらいの焦点距離で、そこに収めるように撮影をしましょう。
バストアップやヘッドショットを撮る場合
カメラの角度
グラビアなどでは少し広角側を使って、その歪みを利用して足が長く見えるように写したり、顎がシャープに見えるように写しますが、不自然ですのでおススメはしません。
なるべくまっすぐ、上から撮るのでも、目線より5cm上くらいが限度かと思います。
ちなみに、通常バストアップやヘッドショットを撮る場合、85mmや105mmを使うことが多いです。
そうすることで、背景をぼかし、被写体を浮き立たせることを狙います。
すっかり長くなりましたが、撮影の際の露出設定の話を忘れていました。
これは練習が必要な話なので、カメラを使い慣れていない人はオートを使っても良いかと思います。
逆に、使い慣れている人は、露出や色の設定はできますよね。
とりあえず絞りは無視で良いと思いますが、開放なら開放で良いと思うので、f1.8ならf1.8で、f3.5ならf3.5で撮ると良いかと思います。
シャッタースピードは三脚を使っているので遅くても良いのですが、
被写体の動きで画像がブレてしまうので、1/125よりも早いスピード、1/200くらいになるように撮ると良いと思います。
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