見出し画像

カイロ大学声明の本質②ーカイロ大学の権力と腐敗の構造

カイロ大学は、日本人が一般に想像するような大学では決してない。
軍事独裁政権の支配下にある国家機関である。

国会や省庁、裁判所、軍隊のように、国家の正式な統治機構の一部に組み込まれている。

そして事実上、カイロ大学の権力を完全に掌握しているのは、泣く子も黙るエジプト軍・情報部である。

大学といえば”学びの園””学問の自由”といった平和な生ぬるいイメージから理解しようとすると、本質を見誤る。

実際、小池氏の取得した単位や試験結果、成績表などの学業実態などが記録されている「学生ファイル」の取材に大学事務局を訪れたところ、通されたオフィスに現れたのは、陸軍の軍服を着た人物だった。

ここから先は

4,075字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?