浅川 芳裕

著書『日本は世界5位の農業大国』『カイロ大学 "混沌と平和”の混沌』『トラン…

浅川 芳裕

著書『日本は世界5位の農業大国』『カイロ大学 "混沌と平和”の混沌』『トランプ 黒の説得術』共著『農業で稼ぐ!経済学』 『これからの地域再生』『スマート・テロワール 農村消滅論からの大転換』訳書『国家を喰らう官僚たち』など多数。世界の農業と政治の深層に関心があります。

最近の記事

小池百合子の同級生・後輩の学歴詐称問題ーその入念な手口とカイロ大学腐敗の構造

小池氏と近しい関係だった、サダト大統領のジハーン夫人と3人娘が、不正な形でカイロ大学に入学した経緯は「小池百合子のカイロ大学“入学詐称”問題ー非合法入学のこれだけの証拠」で記した。 その夫人は小池氏の1学年後輩で、長女は同学年だった。 彼女たちも正規の”カイロ大卒“という学歴になっていたが、1980年代に入り、次々と学歴詐称疑惑が表沙汰になっていく。ジハーン夫人・二女ノーハ、長男ガマルの3人が不当な学位授与の容疑で訴えられた(詳細は後述)。 そして、優秀な学位が授与され

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    • 小池百合子のカイロ大学“入学詐称”問題ー非合法入学のこれだけの証拠

      小池氏のカイロ大学”入学詐称”を追及する。 結論からいえば、本人証言をベースに、エジプトの大学関連法令から裁判例、カイロ大学の学則から現地報道、留学時代を知る日本人の証言まで照らし合わせた結果、小池氏が合法的に入学した証拠は一切得られなかった。 カイロ大学”卒業詐称”どころか、小池氏の学歴は根底から崩れることになる。 まずは、入学時期から検証する。 小池氏の自叙伝『振り袖、ピラミッドを登る』(1982年)には、 という記述がある。 他の公表されているプロフィールも

      • エジプト諜報機関支配下のカイロ大学―軍諜報部・中央治安部隊・情報総局の三つ巴の権力抗争

        「カイロ大学声明の本質②ーカイロ大学の権力と腐敗の構造」で、カイロ大学で保管される小池百合子氏の“学生ファイル”は軍事機密であると説明した。 それにしてもなぜ、大学の中に小池ファイルを守る軍人が配置されているのか。エジプト軍部や情報部のカイロ大学への介入の歴史からその真相を紐解くとともに、権力中枢にいた小池氏の“エジプトの父”ハーテム元情報相の役割にも迫っていく。 まず、カイロ大学を目下監視・支配しているのは誰なのか説明していこう。 陸軍系人材がキャンパスを支配カイロ大

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        • カイロ大学声明の本質⑤ー小池百合子の声明への見返り 

          小池氏の”卒業”を公認する声明を出して、カイロ大学に何のメリットがあるのか。常識では考えられない声明を出せば、大学の国際的な信用失墜につながる危険性もある。 この問いは、カイロ大学長の発表をみれば解ける。 2022年11月22日、都職員10人を引き連れ、小池氏が学長とした会談の内容がカイロ大学の公式ホームページに掲載されている。 小池氏側の発言要旨は、カイロ大学留学時代について謝意を表明し、エジプトと日本の二国間協力を称賛、そして東京都知事、カイロ大学との協力拡大を要請

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        小池百合子の同級生・後輩の学歴詐称問題ーその入念な手口とカイロ大学腐敗の構造

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        • 小池百合子のカイロ大学“入学詐称”問題ー非合法入学のこれだけの証拠

        • エジプト諜報機関支配下のカイロ大学―軍諜報部・中央治安部隊・情報総局の三つ巴の権力抗争

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        • カイロ大学声明の本質⑤ー小池百合子の声明への見返り 

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          カイロ大学声明の本質④ー小池百合子のエジプト国家エージェント化

          前記事「カイロ大学声明の本質③ー小池百合子とハーテム情報相の深い関係」で述べたが、一言でいえば、小池氏はハーテム氏の目論見どおり、エジプトの利益を代弁するエージェントとして立派に育ったというわけだ。 その記録をハーテム氏は歴史の証拠として、政府系新聞に明確に残している。もちろん、ただの新聞ではない。 アハラーム紙はハーテム氏が最高執行委員を務めていた新聞であり、彼が創設したエジプトの国家情報部の従属下にある「政治機関」である(参考文献『ハーテム回想録10月戦争政府の首相』

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          カイロ大学声明の本質④ー小池百合子のエジプト国家エージェント化

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          カイロ大学声明の本質③―小池百合子とハーテム情報相の深い関係

          小池氏の場合、同居人だった北原百代氏の証言(『女帝 小池百合子』) によれば、いきなりカイロ大学2年に編入している。エジプト人でもありえない話だ。 「小池さんのお父さんが、ドクター・ハーテムに頼んだ」のがきっかけだという。 ハーテム氏とは当時、エジプト副首相兼文化・情報相だったアブドル・カーデル・ハーテム氏(1918〜2015)のことだ。1952年、エジプト革命を起こした自由将校団の一員で、軍の諜報部員だった人物だ。ナセル大統領と同郷の1年後輩で、革命後は大統領顧問に就任

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          カイロ大学声明の本質③―小池百合子とハーテム情報相の深い関係

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          カイロ大学声明の本質②ーカイロ大学の権力と腐敗の構造

          カイロ大学は、日本人が一般に想像するような大学では決してない。 軍事独裁政権の支配下にある国家機関である。 国会や省庁、裁判所、軍隊のように、国家の正式な統治機構の一部に組み込まれている。 そして事実上、カイロ大学の権力を完全に掌握しているのは、泣く子も黙るエジプト軍・情報部である。 大学といえば”学びの園””学問の自由”といった平和な生ぬるいイメージから理解しようとすると、本質を見誤る。 実際、小池氏の取得した単位や試験結果、成績表などの学業実態などが記録されている

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          カイロ大学声明の本質②ーカイロ大学の権力と腐敗の構造

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          カイロ大学声明の本質①―小池百合子・学歴詐称問題より深刻な政治犯罪

          小池百合子都知事の学歴詐称と、その隠蔽工作の疑惑が深まっている。 小池都知事の元側近・小島敏郎氏が『文藝春秋』5月号で、「学歴詐称工作に加担してしまった」と告発記事を発表した。「カイロ大学声明」への関与の事実である。 声明は前回の都知事選前の2020年6月8日、駐日エジプト大使館の公式フェイスブックおよびウェブサイトに掲載されたもの。学長名で「小池氏の卒業証明」と「カイロ大学の卒業証書の信憑性に疑義を呈するジャーナリストへの警告」が記されている。 詐称疑惑が再燃し、”焦

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          カイロ大学声明の本質①―小池百合子・学歴詐称問題より深刻な政治犯罪

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          世界農業入門Part2

          世界の農業はどうなっているのか。   Part1では世界を変えた農業の二大要因に注目した。耕地拡大と収量増大だ。 Part2では世界を変えたもう一つの要因―進化し続ける農家の実力に着目したい。 先進国の農家は世界のエリート層である。 図1の円グラフをご覧いただきたい。先進国(北米、EU15カ国、日本、豪州、ニュージーランド)の人口約8億人に占める農家比率とその内、30歳未満の割合を算出したものだ。農家比率1.9%に占める30代未満はわずか4.9%である。両者を掛けると0.1

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          世界農業入門Part1

          世界の農業はどうなっているのか。 日々の農作業も大事だが、たまには広い視野から世界を見渡してみよう。 自分が抱えるちっぽけな農業の悩みや限界など、吹き飛んでしまうかもしれない。 さあ、新しい農業世界へ! 農業とは耕すことである。 であるならば、世界農業を知る第一歩は何か。地球がどれだけ耕されてきたかを知ることにある。  そこで図1をご覧いただきたい。紀元前1万年から現在までの農地面積の推移を示している。 農耕が始まったのは最終氷河期に入った紀元前8000年紀の「肥沃な三日月

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