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8月31日の夜を迎える君へ。12月31日の夜を待つ僕より。

手紙なんてそうそう書くもんじゃないけど、しかも初対面の君に宛てて書くなんてちょっと恥ずかしくもあるけど、頑張って書いてみるよ。

* * *

拝啓 8月31日の夜を迎える君へ

もうすぐ夏休みも終わりだね。って言うか今年はもう終わってしまったのかな?いつもはどこの学校も夏休みは8月31日までと決まってるものだったのに、こんなにも世界が変わってしまうなんて誰も想像しなかったね。

今更だけど、この手紙をもっと早く君に贈ればよかったと思う。ごめんね。

僕の学生時代の夏休みなんて昔のこと過ぎてあまり覚えてはいないんだけど、中学生の頃は陸上部の部活に明け暮れて、高校・大学時代(僕は高専だけど)はマクドナルドでアルバイトに明け暮れたかな。

細部まで思い出そうと思えばいろいろ出てくるんだけど、そんなことはまぁいいかな。


ところで、僕は社会人になってもう13年が過ぎました。小・中・高校でちょうど12年間だけど、それと同じだけの時間が過ぎたんだね。社会人になってからは時間が過ぎるのが本当にあっという間です。

ご存じの通り、社会人になったら学生時代のような長い夏休みはありません。いや、働き方によっては学生と同じくらいの夏休みを確保することはできなくもないけど、周りの大人たち(例えば君のお父さんお母さん)を見てもらえばわかるように、長くても夏休みは1週間くらいじゃないかな。僕も会社勤めだから、同じようなものです。

でもね、僕は今年、長い夏休みを取れています。正確には”夏休み”ではないんだけれど。この春に娘を授かったことは前にも話したかもしれないけど、それから育児休業を取得して、5月から12月末まで仕事をお休みしています。

休業って言ったり、社会人なのに家で子育てやってるって言うと、働いてない=ずっと夏休み!みたいな感覚が、もしかしたらあるかもしれないと思って”長い夏休み”って書きました。

自分の中でも、長いお休みをもらっている感覚もあるし、でも会社でやる仕事より”子育てという仕事”の方がよほど大変で仕事(社会のためになること)してる感覚もあったりして。

僕の学生時代の夏休みはアルバイトに明け暮れる毎日だったこともあって、休みなのに働いているなって感覚が、夏休みと育休が重なって感じられたりもするところで。


なんて…ちょっと僕の話をしすぎたね。ごめん。

僕の夏休みのようにも思えなくない育休は、今年の12月31日の夜に終わります。夏休みと冬休みが一緒に来たみたいな感じになってるけどね。

この長いようで短い育休が終わるとき、自分はどんな感覚でいるんだろう?何か成長できてるかな?ってすごく考えるし、実はいますごく不安だったりもします。大の大人が「不安です」なんて学生の君に言うのはなんとも恥ずかしいんだけど、でも僕の本当の気持ちだから。

君の夏休みはどんな風に過ごしたんだろう?ずっと家に引きこもってた?それとも部活やアルバイトに明け暮れた?あるいは、何か目標を立てて頑張ってたのかな?いずれにしても、君らしくていいと思うよ。

もし、せっかくの夏休みなのにどこへも行けず引きこもってたなぁ…ってなんだか気分が落ち込んでいるなら、落ち込む必要なんてないよ!

普段は学校へ通ってるのに、しばらく家に引きこもる時間が持てたんだよね?それはいつもと違う生き方ができたと捉えられる。引きこもってる間にどんなことを考えたんだろう?ちょっとだけ振り返ってみると、何か気づくことがあるかもしれないね。

大事なのは、「どんな自分も自分なんだ。これが自分らしさなんだ。」って認めてあげることだと僕は思います。

もし、この夏休みには自分は何も成長してないな…って感じたとしたら、それは「こういう過ごし方をしたら自分はダメなんだ」っていう気づきだよ。それと、ダメだなんて思わなくていい。1つ気づきが得られただけでも十分です。

もし、この夏休みは将来へ向けて一歩前進できたな…って感じたとしたら、それは大いに結構!何事も一歩目がなかなか出なくて難しいと思うから、いい経験ができたんだと思う。


僕は12月31日の夜に、この長いお休みの終わりを迎えます。君は8月31の夜に夏休みの終わりを迎えるんだよね。僕より一足先に新たなスタートを切る先輩ですね。

この夏に感じた小さな気づきを大切にしてください。大切にするおすすめの方法は、例えばnoteに文章で書いて残しておくことかな。後で読み返すと、また別のことに気づいたりすることもあるからね。

不安に感じることもたくさんあるけど、不安なのは君だけじゃない。僕も不安だし、君のそばにいる同級生や大人たちもいろんな不安と同居しながら生きてる。

この夏休みに感じたことを、自分の言葉にして誰か一人にでも伝えることができたら、それだけできっと大きな一歩だと思う。その”誰か”は、もちろん自分でもいい。

小さな気づき、君だけの感覚、大切にね。


一足先に8月31日の夜を迎える君へ。立場は違えど、同じような不安を抱える大人より。君へのエールを込めて。


敬具


このnoteは、日々の暮らしのことや、小さな気づき・学びを綴っています。僕の日常のひとコマがあなたの行動のきっかけになればうれしく思います。
この記事の表紙画像は Mar DaisによるPixabayからの画像 をお借りしました。ありがとうございました。

お気持ちだけでも嬉しいです。ありがとうございます!