小話28 スイッチマン

今の仕入先の会長がピッチャーをやられていた社会人草ソフトボールのチームに中学生頃に参加させてもらっていました。いろいろな会社に所属されている地区のおじさん達のソフトボールチームですが、いろいろなユニークな方がおられました。前の話にも出たソフトボールの試合の着替える前に中日のユニフォームを着てきた運転免許筆記試験を4回落ちた人もそこに所属されていました。

二十数年前、その仕入先の会社が引越しをするということで、そのソフトボールのメンバーが手伝いに行き、自分もそこにいました。機械加工の会社だったので、ホイストクレーンがあり、それを使ってものを移動させたりしていました。

そして、よく見ると、当時50代後半の体格がよかった監督がずっとぶら下がっているホイストクレーンのリモコンを持って指示ばかりしていることに気づきました。そこにいた仲間と、「監督ずっとリモコンばっかもってる」と影で笑いながら言い、後に監督のことを「スイッチマン」と名付けました。

会社の引越しまで手伝う暖かな地元のつながりを感じた中で、みんな労働している時は働いてない人をよく見ているなと思いました。

#小話 #ホイストクレーン#スイッチマン