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会計とファイナンス

経営をする者としてバランスシートや損益計算書を見る機会があるが、最近では経済学の疑問を自分で追求するにつれて、会計についても理解が深まっているのを感じる。大学院に入る前までは、会計とファイナンスの違いさえわかっていなかった。ファイナンスは日本語では財政というより金融の訳が適切なのだろうか。昔、大学院の授業で、ゲストスピーカーとしてQualcommのファイナンス部門の方を招き、ファイナンスと会計は相互補完の関係にあり、どちらかの知識が上がればもう片方の理解が深まると言っていたことが印象に残っている。大学院でファイナンスや会計を習った時よりも、自分で子供のように興味、疑問を持って追求している今の方が理解が進んでいる気がする。

最近気づいたこととしては、資産というのは、額が一緒であっても1秒1秒常に変化しているということである。特に在庫については、最終仕入原価法や先入先出法などいろいろな評価方法があり、どの評価方法を採用するかによって変わってくるし、実際には物の価値なんて株価のように毎日毎日変わってくるので完璧に評価することができないということである。ある時点での貸借対照表の数字はある時点で決めた現実に最も近いであろうと頑張って出した数字に過ぎない。こういったことに気づいたのは経済学やファイナンスの知識のおかげに他ならない。法律に基づいて適切な会計報告をするのは当然であり、会計の理解、そして資産を把握する事は日々の決定に影響を与えるから大事であるが、毎日毎日資産の状況を完璧に現実に近いものに合わせることに力を入れすぎる事はあまり意味がないのではないかということである。

商売においては、現在の価値のものに付加価値を与えて利益を得る、または将来価値が出そうなものを安く購入して、高く売るという側面が大きいと思うが、そういったことにおいてはファイナンスの役割である。そして、商売、ファイナンスにおける物差しの役割が会計であり、会計においてファイナンスの知識も上記で述べたように評価の上などにおいて必要になってくる。商売をしながら自分で探求するにつれ、上記のゲストスピーカーの意味がわかり初めてきたこの頃である。実際に商売を現実に行うということが学問における知識の理解を一番深めるというのは言うまでもない。

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