向き合ってこなかった…。
バツイチというだけあって、やっぱり前回の結婚は自分の落ち度もあって反省点は多い。離婚したときには本当に、しょんのなかなぁとか思ったけど、正直、一人になってからの開放感も大きかった。
認めたくないが、俺は自分の勝手なるイメージの中の「親父像」を演じていたのか、と感じた。自分の中での正義にはなるべく忠実ではいたかったが、自分の親父と比べると良い父親像だったか、と聞かれても、はい、とは言えない。
下の子はまだ高校生だったけれど、それでもカミさんから渡された離婚届を拒むことは出来なかった。
カミさんにも、子供たちにも、うるさい事を言いたくなかった。だからのほほんとしていた俺がいた。今となってカミさんの表情が暗くなり始めていた頃を思い出しても、「大丈夫?」って聞いていた俺がバカだった。
彼女がそこまで嫌気をさしていたことさえ、気が付けなかった。
今だから言える。