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酒を辞めさせられたこと

俺が独身貴族に戻ったからには、好きな時に好きな酒を飲むことに努めた。

彼女がいないから、夜な夜なパソコンを眺めては、半額になった刺身を食う。毎晩の楽しみだった。

しかし彼女は徹底して、酔っ払った状態でのセックスを拒む人だった。

酔った勢いでするセックスは後味も悪く、酔っていると「真面目にセックスに向き合っていない」とも言う。

俺としては、何とかして彼女に理解を求めた部分だが、どうしてもここだけはクリアしてもらえなかった。

最終的にお酒と私、どっちか一つだけしか選べないと言われて、写真の記念ワインを機に、家飲みはしないことに決めた。

本当は嫌だったが、俺は必死だった。やっとここで長年の習慣を手放す覚悟と機会を手に入れた。

お酒の因果もあるから、考えて抜け出せる時に脱出するのが賢明だよ、と彼女は徹底して信じている。

彼女は因果の方程式に基づいて、自分で運命を変える生き方をしている。

最近になってやっとその本当の意味がわかってきた。

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