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坂を転げ落ちるように②

①はこちら。
年末年始でデイサービスは1週間休みになった。
今思えばこの1週間で認知症の症状が加速したように思う。
それでもそのうち2日はケアマネさんが様子を見に行ってくれたし、近所のMさんも、Mさんから事情を聞いたお隣のYさんもこまめに声をかけてくれていたらしい。

人と会わないと目に見えて混乱や物忘れが増える。
それなのに「デイサービスはしんどい、もう行きたくない。」とケアマネさんに泣いて訴える母。
仕方がないので週2回父に会いに行くことはそのまま、あとの2回は休もうね、と本人には言って、その後ケアマネさんと作戦会議。

「休むとボケる」というのはケアマネさんも完全に同意してくれているので、もうすこし人数の少ない落ち着いたデイに行ってみようか、ということにした。複数の施設を持つ事業所のケアマネさんなので、空き状況を確認してすぐ手配してくれた。
でも今それを母に言ったところで忘れるどころか嫌がって混乱がひどくなるばかりなので、「もう迎えに行って『今日はデイですよー』って連れて行ってもらいますね!」という作戦にした。心強い。

そうやって正月休みをやり過ごしてすぐ、また「お金がない」が始まった。
どうしてこんなに「お金お金」なんだろう。「全員悪人」の著者である村井理子さんのtwitterを見ていると、認知症のお義母さんは常に連れ合いの浮気妄想に取り憑かれている様子だけど、お金の話はあまり出てこない。それまでの人生が反映されるんだろうか。

母のデイサービスの支払も父の施設の支払も私のところに一旦来るので、母が大きいお金を動かすことはない。それなのに毎月父の入院費を支払っていたせいか、ある日大金を引き出してきたと言い、そしてそれがなくなったと騒ぐ。ちょうどケアマネさんが来ていたときだったので一緒になだめてもらい(私は電話だけど)、遅い時間だったのでケアマネさんには帰ってもらった。

…と思ったのに、「お母さんがいなくなりました!」とケアマネさんから電話。はぁぁぁ??? 結局徒歩5分の郵便局にお金を置き忘れてないか確かめに行ってたんだけど、本当に直前に言ったこともやったこともすぐに忘れてしまうので、こういう行動につながってしまうのだ。そのスパンがとてもとても短くなっていることがわかる。

そして今回のお金なくなった事件(実際にはずっと母がしまってあった)はわりとこじれて長引き、母のケアプランの転換につながるのである。

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