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"パンケーキおじさん”菅前総理の功績は結構ある。永田町のハナシ

最近の岸田政権ははっきり言って「カス」だ。
そこで菅前総理を再評価する動きが広がってきている。
私の記憶では8月の半ばくらいの時期に読売・朝日の両紙が同じ日に「菅前総理が再評価されている」という記事を載せた。
その直後、ジャーナリストの石戸諭氏がNews weekの「忘れられたニュース」という連載で”そこそこ”功績を残した菅総理という趣旨の記事を載せた。最近も保守系言論界では菅氏が引っ張りだこである。
この流れは全てが全てではないが、ある程度はどこかに司令塔がいると私は考えている。
私は昔から菅氏のファンであり、政権末期になっても強く支持していた人間なので、現在の動きは歓迎できる。
ここでの最大の功績者は日テレ記者の柳沢高志氏である。
著書「孤独の宰相」によって多くの人が菅氏の優しさや人間らしさ、可愛さを知ることになった。
私はこの本が現在の流れが作られる上での地ならしになったと見ている。
今日は私も令和おじさんの功績を振り返ろうと思う。

不妊治療の保険適用とケータイ料金引き下げ

最近物価が上がっている。
インフレについて私の考えはすでにいくつかの記事を書いたので、そちらを読んで欲しい。

私は今、ケータイを契約していないが、外にいる時は2つは必ず持っていた。
Wi-Fiのないところではあまり使わないのだけど、それでも1台1万円はかかっていた。
菅氏が少し強引に進めた料金引き下げにより、最近ではケータイ代はだいぶ安くなったようである。
インフレで家計が厳しい中、ケータイ代が去年下がったことで多くの人が助かっているのではないかと思う。
料金を引き下げても通信会社は普通に儲かっているという事実を白日のもとにさらしたことにも意味があったと思う。

不妊治療の保険適用は今後、じわじわと効いてくるだろう。
子どもがなかなかできない、けど不妊治療は高くてムリ…という人に子どもを持つ機会を広げたのだから、当事者にしたら非常に喜ばしいことだと思う。

高齢者の医療費負担増とカーボンニュートラル宣言

公明党の強引な反発で実効性は薄れてしまったものの、現役並み所得の高齢者が支払う医療費を2割負担に増やした                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  のは、とても良かったと思う。
私の実家の近くには内科があるが、平日は高齢者で朝から満員だ。
彼女らは「サロネーゼ」と呼ばれている。待合室がサロン化しているということに由来するらしい。
実際、彼女らに医療的な措置が必要な場合もあるだろう。
けれど医師らの話のよると、大多数はお話をしに来ているだけで、医療は必要ないらしい。
医療費は全額、現役世代の負担だったのだ。
現在岸田は「新しい資本主義」の掛け声のもと、社会保障については現役世代のフリーランスやパートに負担を増やすことで維持しようとしているが、こんな官僚的な発想では日本の社会保障はもたない。
高齢者であること自体が既得権益化している(少なくとも若者にとってはそう感じる)日本で、高齢者の利益に手をつけたことは大きく評価されるべきと思う。

カーボンニュートラル宣言については、日本は自動車産業を守る目的もあって、ずっと渋ってきた。しかし、このままでは世界から大きな遅れをとってしまう。
多くの反発があったのは容易に想像できる。
とくに保守派は未だに「グリーン」はEUと中国の陰謀だと思っているので、強い力でストップがかかったかもしれない。
結局、菅氏はこういった利権に次々と手を突っ込んだことで、引きずり降ろされることになるが、現在の日本に必要な「痛みを伴う改革」をやろうとしたことはもっと評価されるべきだ。

菅氏がこういったまっとうで客観的な視点からの経済政策を行うことができたのは、英国出身のデービットアトキンソンがブレーンだったからだと私は見ている。
同氏が中小企業の半端ない優遇政策をやめるように強く主張していたことも、菅降ろしにつながったのだとも思う。
もう少し菅政権が続いていれば、サラリーマン(ビジネスパーソン)に強い負担を強いる、日本の制度が変わっていたかもしれない。

学術会議任命拒否、従軍慰安婦問題は不適切

菅氏は保守派への気配りも忘れなかった。
従軍慰安婦については学校の教科書への掲載を不適切とした。
これは秋葉剛男(外務次官→国家安全保障局長)が主導した。
学術会議の問題については、学問の自由の侵害ととらえる人が多いようである。
私は特定の立場に立つ人間ではないが、本件はどっちもどっちだ。
学術会議の文系学者が驚くほど「左」に偏っているのは事実だし、彼らが予算などを握ることで「○○の研究はするな。」と有形無形の圧力をかけているのも事実である。
他方、慣習として行われてきた任命を何の前触れもなく拒否するのは信義則に反する。
本件は杉田官房副長官が主導した。
菅氏が良かったのは、共産党の「しんぶん赤旗」が本件に対する攻撃を開始し、左派系メディアが左向け左で追い打ちをかけてきたのに、右往左往せずに一貫した対応を取ったことだ。

統一教会・国葬問題で毎朝の新聞とワイドショーによって右往左往してどうしようもない岸田氏と比べれば、「国民の話を聞いて欲しい」なんて言ってた「国民」の方々も菅氏の方がマシだったと考えるだろう。

この2件で菅氏は保守派からも信用を得た。
社会政策ではリベラル色の強い同氏が、最近保守派から再評価されているのは、安倍氏の国葬での友人代表の言葉が良かったからではなく、首相在任中に種をまいていたからでもあるのだ。

政局を一人勝ち

最近の統一教会パージ運動による政局で菅氏は一人勝ちしている。
客観的情勢からして73歳の同氏が再登板はないだろうが、弾はいくらでもある。
石破茂に河野太郎、小泉進次郎は比較的に無傷でいられているし、関係の良好な二階派もダメージは少ない。
腹心の萩生田光一はダメージを負ったものの、キシダに反旗をひるがえすほど絶好調だ。
みんなもう気付き始めている。
「聞く力」はまがい物だった。そもそも聞いたところで実行する能力がなければ、意味がない。
多少強引でもワクチン1日100万回のように、菅氏の「実行する力」の方が岸田氏の「聞く力」よりよっぽどマシだった。

そもそも日本のメディア人たちはワクチン自体に懐疑的だったのに、国民はあの時国家を信用したのだ。(気付いているかどうかは別として)
岸田氏にはその力がない。
国民は再びワクチンの効果を疑いはじめ、3回目4回目はいっこうに進まない。1日当たりの死者は菅政権の頃の数倍に上る。
 

「国家」を救えるのは菅氏しかいない

日本人はもはや自分で決断できる脳を失っていると私は考えている。
だからこそ国家はもう少し強くあるべきだ。
ここでいう国家とは岸田氏が強化した官僚にによる利権分配装置のことではない。
選挙で選ばれた政治家が分配を行い、私権と国家権力の線引きを決める国家だ。
岸田氏が作りあげようとしている国家につては私の記事があるので読んで欲しい。 https://note.com/yoshidiary/n/n12ef09620b48


元総理が銃殺される事件も起きた。
警察や検察が無理のある捜査を行うことも多い。
人質司法が行なわれるのも国家が弱いからだ。
国民が国家を信用していれば、人質司法なんて行われない。
国家の強さは国民の信用力がどれだけあるかにかかっている。

日本国民は優柔不断な岸田氏より、独断専行の菅氏の方を信用していた。
もうこれ以上国家を弱体化させる余裕はない。

岸田政権で停滞した日本を前に進めるには菅氏の復活しかない。


   


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