移動日こそ愛おしい。キャンピングカーでアメリカを。#3
walmartを朝6時に出た。朝日が美しかった。
サクッと起きれた僕が運転をして、ノブが助手席だ。
ただ、一番早く起きた人が運転をする。全員認識でこの価値観だから心地良いのだ。特に運転しない人に怒るわけでもなく、運転する人を特別賞賛するわけでもない。
ただ、今回の旅に限ってはどう考えてもオハナが運転しすぎていた、と半年たって気がついた。
カラフルな人工物
目指す先は、セブンマジックマウンテンズという昔のアメリカ映画のタイトルのような名前をしている2mくらいのカラフルな岩が立っている場所。特に、予定していたわけではないがせっかく横を通るのならば行ってみようということになった。
2時間ほど運転して到着。車内で、特製ピーナッツバターりんごパンを食べて駐車場から歩く。
歩く距離は短いが周りに何もなさすぎて、なんだが壮大な冒険をしてきて、やっと目的地に着いたような感覚すら覚える。
莫大な自然を感じることの多いアメリカにしては、明らかに人工物っぽい色や配置をしていたが、それはそれで良いだろう。朝だし、人少ないし。と自分たちを納得させる。意外にも写真撮影が捗り、結構な時間を使った気がする。
実は、セブンロックマウンテンズは地理的にいうとラスベガスのすぐ南に位置している。
サンフランシスコから始まった旅は、もうラスベガスまで到達していた。
一応、西海岸縦断キャンピングカー旅という名前をつけてから始まった旅だが、地理的に見ればもう縦断は完了していた。
訪れたところを点と線で結ぶと、三角形とも言える形になるのだが、アメリカ三角形旅だとか、西海岸三角形旅なんてだっさいネームをつけるわけはなく、日付だけで言えば3日で終わった縦断をこの旅の名前にしている。
名前と言っても特にどこかに記載したりするわけでもなく、アメリカ行ったことを人に話した際に聞かれる、どこに行ったの?という問いに返すためだけの、西海岸縦断という名前だ。
移動日。
今日は移動日なので、通り過ぎるしせっかくならという理由だけで寄ったカラフルな人工物を除いては観光地やら大きな岩やらには寄らなかった。
ラスベガスを通り過ぎて向かったのは、アリゾナ州のRVパーク。明日の朝からホースシューベント、アンテロープ、モニュメントバレーに行くために長い時間をかけて移動した。
西海岸とアリゾナを結ぶ道は、ほとんどの場合ラスベガスを通る必要があり、僕らの中では西海岸からアリゾナ行く時か、アリゾナから最終地であるロサンゼルスに行く時にラスベガスによるかの話し合いがあり、先に行ってしまったら全財産を失う可能性があるために後に行くべきだということになり、今日は通り過ぎることになった。
移動だけの日でも、ハイライトがいくつもあるのは、このメンツだからか、アメリカだからか、RV旅だからなのか。
半年経った今でも、思い出すのは、観光地とRVの中でだらだらした記憶だ。旅のほとんどの時間を費やしたRVの中は、すぐに服で汚くなって、運転手以外は全員寝るためだけの場所だったが、一番の思い出と言える。向こうの地では嫌がられ、誰も理解できない僕らの母国語だけが飛び交う車内は、唯一緊張を解ける場所だ。
抽選
翌日のアンテロープキャニオンのツアーを申し込む。
抽選で当たれば、普通のツアーとは違う場所にいけるらしく、それにも申し込む。
なんとそれに当たり、the waveという場所までいけるようになった。倍率がどれくらいかは知らないが、浮かれていた。そのthe waveまで行くには2時間ほど歩くらしかったが、僕らはそんなことよりも抽選に当たり、他の人が味わえないことを体験できることに興奮していた。
参加の有無を、運営に返事をして明日を待つことに。楽しみ。
はずだった。。
。
。
旅とジュース
道中よったガソリンスタンドで、この旅の充実度を変えるものを見つけることになる。
それは、おっきいジュースだ。
これに、テンションが上がったのは、オハナと僕。(最年少コンビ。。。)アメリカっぽいし、運転のお供になるし、何より安いのである。この大きさで1.5ドルほど。アメリカの物価は水までも高くて、憂鬱になっていた僕らには嬉しすぎる。しかもこのジュースは、コップを再利用すれば25セントくらい安くなるのだ。最高!!!!!ペプシを飲みまくった。オハナはマウンテンデュー。旅には、グミとジュースが必要だ。アメリカならばね。
そして、トイレに行きまくることになる。でも大丈夫。オハナが運転手だから。
今後、ガソリンスタンドによる度、このおっきいジュースをゲットすることになる。
昼飯はマック。もちろん。
4人の写真
走り続けていた。夕陽が傾いて、目に直接光が入る時間になった。
車の写真を撮りたかった僕は、車を停めてもらい写真を撮った。僕はカメラマン、初日に椅子で寝て風邪をひいたシュウタは車の中だったため、4人と車の写真になってしまったが、とてもとても気に入っている。
ちなみにシュウタは観光地の時は起きてきて、それ以外の時は寝ている。
自分の中での線引きがあるらしく、最後までその線引きがどこなのかはわからなかった。でも彼のインスタのストーリーは、まるでもちろん風邪なんて引いてませんし、でかいキャンピングカーを運転して、この広大な自然を颯爽と駆け抜け、いくつもの観光地を巡って充実したアメリカ旅行をしています。と言っているような綺麗な観光地やキャンピングカーの中の写真が更新されていた。
ご機嫌な夜ご飯。
RVパークの到着は夕方になった。
受付が閉まっており、予約担当のマイキのメールには受付の前に紙おいたよ〜!goodnightみたいな感じのメールが来ていた。しかし、その紙を見つけるのに15分ほど奮闘し、余計に空は暗くなった。
夜飯はもちろんパスタ。でも今日はそれだけじゃない。
R Vパークには、ファイヤースポットがあるところも多く、今日は焼き芋、焼きリンゴ、ホットワインを作らせていただいた。全員のやる気が合致した時にのみ、夜ご飯が豪華になる。海外のスーパーでめちゃくちゃよく見かける丸焼きチキンも食べた。
早朝、もう手慣れた速さでホースと電源コードを取り外しアンテロープキャニオンのツアーと、ホースシューベントに向かう。